大正駅 (北海道)

大正駅
大正駅跡(2007年10月)
たいしょう
Taishō
愛国 (5.7 km)
(5.3 km) 幸福
所在地 北海道帯広市大正本町
北緯42度47分31秒 東経143度9分58秒 / 北緯42.79194度 東経143.16611度 / 42.79194; 143.16611座標: 北緯42度47分31秒 東経143度9分58秒 / 北緯42.79194度 東経143.16611度 / 42.79194; 143.16611
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 広尾線
キロ程 16.7 km(帯広起点)
電報略号 イヨ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
321人/日
-1981年(昭和56年)-
開業年月日 1929年(昭和4年)9月2日[1]
廃止年月日 1987年(昭和62年)2月2日[1]
備考 広尾線廃線に伴い廃駅
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1977年の大正駅と周囲約500m範囲。下が広尾方面。構内踏切のために少しずれた形の相対式ホーム2面2線と、駅裏側に貨物用の副本線2本を有し、駅舎横の貨物ホーム及び駅裏の農協(現JA帯広大正)倉庫へそれぞれ引込み線を持つ。周囲は広大な畑作地帯で、じゃがいもなどの農産物の出荷駅だった。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

大正駅(たいしょうえき)は、北海道十勝支庁帯広市大正本町にあった日本国有鉄道(国鉄)広尾線廃駅)である。電報略号イヨ事務管理コードは▲111504[2]

歴史[編集]

駅名の由来[編集]

「幸震」の名称は開業時の地名(大正村大字幸震村)に由来し[3]、かつては「幸震」と書いて「さつない」と呼んでいたものが後年音読みの「こうしん」となったものである。これは現在の札内川のアイヌ語名「サッナイ(sat-nay)」に字を当てたもので、古語で地震を「ない(なゐふる)」と呼んでいたことからこのように当て字したとされている[4]

その後、駅名は村名に合わせ、「大正」と変更された[4]

駅構造[編集]

廃止時点で、単式ホーム島式ホーム(片面使用)複合型2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅であった[5]。互いのホームは駅舎側ホーム中央部分と島式ホーム南側を結んだ構内踏切で連絡した[5]。駅舎側単式ホーム(西側)が上りの1番線、島式ホーム(東側)が下りの2番線となっていた[5]。島式ホームの外側1線は、側線として残っており、そのほか1番線の帯広方から分岐し駅舎北側のホーム切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線、島式ホーム外側の側線からさらに分岐し広尾方も接続する側線を1線有していた[5]

職員配置駅となっており、駅舎は構内の南西側に位置しホーム中央部分に接していた[5]「わたしの旅スタンプ」が設置されていた[5]

「大正駅 - 幸福駅」の乗車券を「たいそう幸福」という縁起切符として発売し、売れ行きも良かった[5]。駅舎のホーム側にはこの切符の宣伝文が書かれたパネルが掲示されていた[6]

利用状況[編集]

1981年度(昭和56年度)の1日乗降客数は321人[5]

駅周辺[編集]

駅跡[編集]

廃止後も木造駅舎、ホーム、十勝博覧会にて展示された東海道新幹線0系電車先頭車両が保存されていたが、施設は1997年(平成9年)に解体され、「大正ふれあい広場」として公園に整備された。現在は新規に造られたホームとレプリカの駅名標[8]、旧木造駅舎に似せて建設された公衆トイレが広場内に設置されている。また、0系電車は池田町の民宿・ワインの国に移設された。

隣の駅[編集]

日本国有鉄道
広尾線
愛国駅 - 大正駅 - 幸福駅

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、890頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、236頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ a b c 内閣印刷局, ed (1929-10-26). “鉄道省告示 第217号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (848). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2957315. 
  4. ^ a b c d 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日。ASIN B000J9RBUY 
  5. ^ a b c d e f g h i 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)138ページより。
  6. ^ 書籍『追憶の鉄路 北海道廃止ローカル線写真集』(著:工藤裕之、北海道新聞社2011年12月発行)230ページより。
  7. ^ a b 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)13ページより。
  8. ^ 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)186ページより。

関連項目[編集]