大きな機関車たち

大きな機関車たち(汽車のえほん21)』(おおきなきかんしゃたち きしゃのえほん21)(原題 Main Line Engines)は、低学年の児童向け絵本シリーズ「汽車のえほん」の第21巻である。

大きな機関車たち
著者ウィルバート・オードリー
ガンバー&ピーター・エドワーズ
イギリス
言語英語
ジャンル絵本
出版社エドモンド・ワード社(1966年 - 1968年
ケイ&ワード社(1968年 - 1998年
エグモント社(1998年 - )
出版日1966年
前作100さいの機関車
次作小さな機関車たち

概要[編集]

1966年イギリスで発行されたウィルバート・オードリー牧師執筆による汽車のえほんシリーズの第21巻。4話の短編作品を収録。挿絵はガンバー&ピーター・エドワーズが担当。ポプラ社から1980年10月に日本語訳が出版されていたが、2004年頃絶版。2010年12月にミニ新装版が発売された。

成立の過程[編集]

1945年から、ほぼ毎年に1巻ずつ続巻してきた本シリーズの第21巻。本線の機関車たちを主に描いた内容となっているが、ほとんどエドワードの支線が舞台となっている。

収録作品[編集]

  • ビルとベン(The Dieseasel)
  • みつばちとジェームス(Buzz, Buzz)
  • ゴードンのいのちびろい(Wrong Road)
  • エドワードのはなれわざ(Edward's Exploit)

登場キャラクター[編集]

テレビシリーズの機関車紹介と重複する解説は省略、本巻の内容で特筆すべきものを紹介。

メインキャラクター
  • トーマス - P29の挿絵に登場するのみ。
  • ヘンリー - P45の挿絵などにわずかに登場するのみ。
  • ゴードン
  • ジェームス
  • エドワード
  • ダック
  • ドナルドとダグラス - 最終ページに登場するのみ。
サブキャラクター
  • ビルとベン - 初登場。モデルはW・G・バグナル社製0-4-0タンク機。
  • ボコ - 初登場で日本語訳のある巻ではこの巻のみの登場。モデルは作中で述べられている通り、メトロポリタン・ヴィッカーズ2型(BRクラス28)。この頃は顔が安定しておらず、緑の車体に前後妻面下が黄色なのは統一されているが、目の位置がP11、15、最終ページでは黄色の上、P27、41、43では黄色の中に変わる他、顔がついている側も2軸と3軸(煙突や側面にグリルがある方)でコロコロ入れ替わっている[1]。名前は軸配置「Co-Bo」を逆さに読んだものだが、この理由についてオードリー牧師は「コボ(CoBo)」よりも「ボコ(BoCo)」の方が聞こえが良いからと答えている。

その他[編集]

  • 「みつばちとジェームス」は、1956年ロンドン・ブリッジ駅で起こった出来事が元となっている。約50000匹のミツバチが入った巣箱から6匹が逃げ出して駅は大混乱となり、乗客や駅員はおろか列車までもが逃げ出してしまった。
  • 「エドワードのはなれわざ」で故障したエドワードを機関士たちが「昔の機関車のような片側ピストン」と呼んでいるが、これはやや誤訳で、本来は動輪が1軸しかない旧式の機関車を指している[2]

脚注[編集]

  1. ^ クリストファー・オードリー原作の日本未翻訳巻では黄色い部分が顔になっている。
  2. ^ 後の動輪に力を伝えるロッドのピンが折れてしまい、前の動輪しか動かせない状況を1軸駆動に例えている。

外部リンク[編集]