地獄めぐり

地獄めぐり
Bonze Adventure
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 アーケード
開発元 タイトー中央研究所
発売元 タイトー
ディレクター ささべやすまさ
藤原英裕
デザイナー 海道賢仁
プログラマー CRAZY-YOSHIKAWA
CREAMY TETSU
音楽 ピンチパンチ
美術 鎗田準次
ながいひろやす
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板(2.31メガバイト
稼働時期 日本 1988061988年6月

対象年齢 IARC:7+
デバイス 8方向レバー
2ボタン
CPU MC68000 (@ 8 MHz)
Z80 (@ 4 MHz)
サウンド YM2610 (@ 8 MHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
320×224ピクセル
60.00Hz
パレット4096色
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地獄めぐり』(じごくめぐり)は1988年に稼働を開始したタイトーアーケードゲーム。日本国外のタイトルは『Bonze Adventure』。

乱心した閻魔大王を改心させるため、小坊主の覚蓮坊(かくれんぼう、1Pキャラクター)、東仙坊(とうせんぼう、2Pキャラクター)を操作して地獄を巡る和風アクションゲームである。

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

4方向レバーでの移動と2ボタン(攻撃、ジャンプ)で小坊主を操作する。通常の攻撃は重力に沿って落下・地形に反射する魔破珠を投げるものだが、地上または空中にてレバー下と同時に攻撃をするとスペシャル珠攻撃が使える。スペシャル珠攻撃のストックは、魔破珠の4段階の大きさで区別できる。スペシャル珠の効果は魔破珠の色によって3種類あり、アイテムによって変化する。ジャンプはボタンを押した長さで高さが変わり、レバーによってある程度の空中制御ができる。

ミスの条件[編集]

以下の条件でミスとなる。

  • プレイヤーが敵に触れる。
  • 火、海、血の池に落ちる。
  • 刺に触れる。
  • 敵の弾を受ける。
  • 竜神で4回敵の弾を受ける。
  • ろうそくタイマーが燃え尽きる。

ゲームオーバーとコンティニュー[編集]

残数が0の時にミスをするとゲームオーバー。この後、お言葉とネームエントリーがある。

  • 『残念、終わりじゃ……』:1丁目、2丁目でゲームオーバー。
  • 『まだまだ修行が足りんのう。』:3丁目、4丁目、5丁目でゲームオーバー。

この後もどんどん進んでいくと違うお言葉が出る。

コンティニューは無制限に可能だが、スコアが0になったうえでの継続となる。

アイテム[編集]

魔破珠は色のついた魔破珠を取ることによって大きくなるが、スペシャル珠攻撃のストック表示も兼ねている。最大ストックは4回分。

  • 飛炎魔破(赤の魔破珠):スペシャル珠攻撃で左右に火焔攻撃をする。
  • 魔爆破(緑の魔破珠):スペシャル珠攻撃で全方向に小さな魔破珠を出す。
  • 魔破雷打(紫の魔破珠):スペシャル珠攻撃で敵の頭上から落雷攻撃をする。
  • 数珠:魔破珠の連射数が増える。
  • 勾玉:魔破珠のバウンド数が増え、より遠くまで魔破珠が届くようになる。
  • お守り:得点。10個セットで点数が変化する。最初は10 - 100点だが、スコアが7万7000点を超えるとその5倍になり、15万4000点を超えるとさらに倍になり、23万1000点以上で250 - 3300点のセットになる。
  • 特殊なお守り:1万点、2万点、5万点と取った色の魔破珠のストックが最大になる。
  • ろうそく:タイマーが2個分増える。
  • 鏡:一定時間無敵。結界を破ることもできる。
  • 人形:覚蓮坊もしくは東仙坊の残数が1増える。
  • 観音像:後光がつく。後光がついていると1ミスの代わりに後光が消えるだけで済む。水、火、血の池に落ちても1回だけ大きく自ら跳ね飛ばされる。つまり、1回だけミスを防いでくれるバリア。

ステージ構成[編集]

ステージは以下の7ステージ+1で構成。最終ボスを倒すとエンディングに入り、そのまま終了となる(1周エンド)。

  • 1丁目荒寺の墓場
  • 2丁目三途の川
  • 3丁目火炎地獄:最後はボスが待ち受けている。
  • 4丁目血の池地獄
  • 5丁目氷地獄
  • 6丁目迷い地獄
  • 7丁目閻魔の洞窟&ボスステージ

移植版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 地獄めぐり 日本 199008031990年8月3日
PCエンジン I.T.L タイトー 3メガビットHuCARD[1] TP02013
2 タイトーメモリーズ上巻 日本 200507282005年7月28日
PlayStation 2 タイトー タイトー DVD-ROM SLPM-66057 アーケード版の移植
3 Taito Legends 2 ヨーロッパ 200603312006年3月31日
PlayStation 2
Windows
Xbox
タイトー Empire Interactive DVD-ROM PS2:SLES-53852 アーケード版の移植
日本国外版『Bonze Adventure』を収録
4 TAITO BEST タイトーメモリーズ 上巻 日本 200607062006年7月6日
PlayStation 2 タイトー タイトー DVD-ROM SLPM-66402 廉価版
5 タイトーメモリーズ 上巻 日本 200706282007年6月28日
PlayStation 2 タイトー タイトー DVD-ROM - 廉価版
6 地獄めぐり 日本 200812162008年12月16日
Wii タイトー タイトー ダウンロード
(バーチャルコンソール)
- PCエンジン版の移植
7 地獄めぐり 日本 2023年3月23日[2][3][4][5]
PlayStation 4
Nintendo Switch
タイトー ハムスター ダウンロード
(アーケードアーカイブス)
- アーケード版の移植
海外版(BONZE ADVENTURE)も収録
「こだわり設定」にてエンディング中のテキストを原作通りに再現可能

スタッフ[編集]

  • ゲーム・ディレクター:ささべやすまさ
  • クリエイター:CRAZY-YOSHIKAWA、CREAMY TETSU
  • クリーチャー・デザイン:鎗田準次
  • ゲーム・デザイン・ディレクター:藤原英裕
  • ゲーム・デザイナー:海道賢仁
  • キャラクター・デザイナー:わきたよしひこ、きたがわてつろう、いしのみのり、こじまたかこ
  • ハードウェア・ディレクター:おはらたかし
  • アート・ディレクター:ながいひろやす
  • サウンド・ディレクター:小倉久佳
  • アシスタント:'Yack'(渡部恭久)、Y.OHASHI、C.ICHIKAWA
  • スペシャル・サンクス:中村つかさ、岩野まり、木村みつこう、たけだとみお、藤田朗、河野敏男、辻野浩司、佐藤えいいち、久米はるとき、さなだとしゆき、金岡勝美、石川幸生、西村年幸

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通23/40点(PCE)[6]
月刊PCエンジン82/100点(PCE)
マル勝PCエンジン26/40点(PCE)
PC Engine FAN18.66/30点(PCE)[1]
(総合422位)
Raze73%(PCE)[7]
受賞
媒体受賞
第2回ゲーメスト大賞年間ヒットゲーム 35位[8]
アーケード版
ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第2回ゲーメスト大賞」(1988年)で、読者投票により年間ヒットゲームで35位を獲得している[8] 。また、1991年に刊行されたゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』内の「ビデオゲームフルリスト」の紹介文では、「坊主を操作し、地獄界の亡者や鬼、幽霊などを魔破珠で倒すゲーム。血の池、氷の面など特徴のある面があり、また隠し通路も多く、楽しめた」と評されている[9]
PCエンジン版
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計23点(満40点)[6]、『月刊PCエンジン』では80・90・80・80・80の平均82点、『マル勝PCエンジン』では6・6・8・6の合計26点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り18.66点(満30点)となっている[1]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で422位(485本中、1993年時点)となっている[1]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.51 3.12 3.18 3.07 2.84 2.95 18.66

関連作品[編集]

Let's!TVプレイ版『Let's!TVプレイCLASSIC タイトーノスタルジア2』(単体ハード)
2006年3月31日発売。『スラップファイト』とのカップリングで、アーケード版『奇々怪界』(1986年)を移植したものだが、本作の主人公である覚蓮坊を主役にしたアレンジ版『奇々怪界〜覚蓮坊』を収録している。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、14頁。 
  2. ^ 【アケアカ】Switch/PS4版『地獄めぐり』が3月23日配信。秩序が乱れた地獄を巡りながら閻魔大王討伐を目指すアクションゲーム”. ファミ通.com. KADOKAWA (2023年3月22日). 2023年3月23日閲覧。
  3. ^ 杉浦 諒 (2023年3月22日). “PS4/Switch「アーケードアーカイブス 地獄めぐり」が3月23日発売へ。閻魔大王の撃退を目指し、危険な地獄を旅すアクションゲーム”. 4Gamer.net. Aetas. 2023年3月23日閲覧。
  4. ^ 徳永浩貴 (2023年3月22日). “タイトーのアクションゲーム「地獄めぐり」が「アケアカ」シリーズより3月23日に配信開始”. GAME Watch. インプレス. 2023年3月23日閲覧。
  5. ^ Gamer編集部 (2023年3月22日). “「アーケードアーカイブス 地獄めぐり」がPS4/Switchで3月23日に配信!1988年にタイトーから発売されたアクションゲーム”. Gamer. ixll. 2023年3月23日閲覧。
  6. ^ a b 地獄めぐり まとめ [PCエンジン]/ ファミ通.com”. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  7. ^ Bonze Adventure for TurboGrafx-16 (1990) - MobyGames”. Blue Flame Labs. 2018年5月12日閲覧。
  8. ^ a b 「ゲーメスト大賞11年史」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、22 - 23頁、ISBN 9784881994290 
  9. ^ 「ビデオゲーム フルリスト」『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社、1991年7月1日、175 - 216頁、雑誌03660-7。 

外部リンク[編集]