周氷河作用

周氷河作用(しゅうひょうがさよう、英語: periglaciation)とは、周氷河地形を形成する地形プロセスのことをさす[1]周氷河プロセスperiglacial process)ともいう[1]

周氷河プロセスとして、凍結融解作用に伴うもの、永久凍土の運動によるもの、その他、積雪に起因する侵食・堆積プロセスが挙げられる[1]。このうち、凍結融解作用に伴い発生するものとして、岩石の凍結風化英語版凍上クリオタベーション英語版ソリフラクションが、永久凍土の運動により発生するものとして、熱収縮破壊、凍土クリープ、凍上サーモカルスト作用などが挙げられる[1]

松岡・池田 (2012)によると、周氷河作用の研究を行うことで、周氷河地形や周氷河現象の成因の解明、過去の気候を把握する指標の設定、寒冷地における気候変動に影響される地形変化の将来予測が可能となり、それらを研究意義として提示することができる[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 松岡 2017, p. 367.
  2. ^ 松岡・池田 2012, p. 292.

参考文献[編集]

  • 松岡憲知 著「周氷河作用」、日本地形学連合 編『地形の辞典』朝倉書店、2017年、367-368頁。ISBN 978-4-254-16063-5 
  • 松岡憲知・池田敦「周氷河地形プロセス研究最前線」『地学雑誌』第121巻第2号、2012年、269-305頁。