五ノ五

五ノ五(ごのご)は囲碁用語の一つで、碁盤上の位置を指す言葉。文字通り、碁盤の隅から数えて(5,5)の地点。布石の段階で隅の着点として稀に打たれる。「5の五」と表記されることも多い。

昭和の新布石の時代に木谷實らによって試みられた他、2000年の碁聖戦など一時期山下敬吾が愛用した。



特徴[編集]

五線の交点であり、隅の着点として位が高い。このため実利には甘いが、隅への侵入を誘って勢力を築き、模様で打つスタイルや、積極的に戦うスタイルに適していると言える。

シマリ[編集]

黒1へのシマリが最も一般的。目ハズシからの一間ジマリと同形になるが、状況によって黒1かaかの選択が可能な点が五ノ五の長所。黒bにシマる手も考えられる。


カカリ[編集]

白がカカるときは白1の小目にカカるのが最も一般的である。これに対し黒は黒2にカケ、白を隅に封鎖して中央に勢力を築く。黒4までが、想定される進行の一つ。


また、黒2、白3を交換して黒4に封鎖する打ち方もある。


白1と三々入りする手も考えられる。以下4までが想定される進行。


参考文献[編集]

「戦いのベクトル」 山下敬吾著 毎日コミュニケーションズ