乾緑郎

乾 緑郎いぬい ろくろう
誕生 (1971-01-18) 1971年1月18日(53歳)
日本の旗東京都目黒区
職業 作家劇作家鍼灸師
国籍 日本の旗 日本
ジャンル 時代小説
推理小説
SF
代表作 『機巧のイヴ』
主な受賞歴 朝日時代小説大賞(2010年)
『このミステリーがすごい!』大賞大賞(2010年)
デビュー作忍び外伝』(時代小説デビュー作)
完全なる首長竜の日』(現代小説デビュー作)
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(いぬい ろくろう、1971年1月18日[1] -)は、日本の小説家劇作家鍼灸師東京都目黒区出身。[2]

経歴・人物[編集]

東洋鍼灸専門学校卒業[2]。10代の頃から演劇を志す[2]。小劇場を中心として活動し、俳優活動も行っていた[2]。その一方で小説も執筆し、24歳の頃から各文学賞に投稿していた[3]。演出家、脚本家を経て36歳で鍼灸師の資格を修得し、鍼灸師となる[2]。その傍ら、劇作家として小劇場の演劇や舞台の脚本を手掛け、2008年、「SOLITUDE」が日本劇作家協会の主催する第14回劇作家協会新人戯曲賞の最終候補に残り、同協会により刊行された『優秀新人戯曲集2009』に収録される。2010年、小説でも39歳の時に『忍び外伝』で第2回朝日時代小説大賞、『完全なる首長竜の日』で第9回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した[3]

文学賞受賞・候補歴[編集]

太字が受賞したもの

ミステリその他ランキング[編集]

  • 2011年
  • 2015年
    • 『機巧のイヴ』が、『闘うベストテン場外乱闘篇ROUND3』で国内編第10位に選出。
    • 『機巧のイヴ』が、『SFが読みたい!』2015年版(早川書房)で国内編第14位。
    • 『機巧のイヴ』が、『SRの会ミステリベスト10』2015年国内部門で2位。

著書[編集]

単著[編集]

鷹野鍼灸院の事件簿[編集]

  • 鷹野鍼灸院の事件簿(2014年5月 宝島社文庫
    • 収録作品:はじめての患者さん / 置き忘れのペイン / 失われた風景 / それぞれのすれ違い / マクワウリを刺す
  • 鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸(2016年6月 宝島社文庫)
    • 収録作品:二人のクラウン / 坂道に立つ女 / 師、去りし後 / アイスマンの呼ぶ声 / 今なお君をたずねて

機巧のイヴ[編集]

  • 機巧のイヴ(2014年8月 新潮社 / 2017年9月 新潮文庫
    • 収録作品:機巧のイヴ / 箱の中のヘラクレス / 神代のテセウス / 制外のジェペット / 終天のプシュケー
  • 機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(2018年5月 新潮文庫)
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(2020年2月 新潮文庫)

その他の小説[編集]

  • 忍び外伝(2010年11月 朝日新聞出版 / 2013年10月 朝日文庫
  • 完全なる首長竜の日(2011年1月 宝島社 / 2012年1月 宝島社文庫)
  • 忍び秘伝(2011年10月 朝日新聞出版)
    • 【改題】塞の巫女 甲州忍び秘伝(2014年10月 朝日文庫)
  • 海鳥の眠るホテル(2012年9月 宝島社 / 2013年9月 宝島社文庫)
  • 鬼と三日月(2013年5月 朝日新聞出版)
  • 思い出は満たされないまま(2015年4月 集英社 / 2017年7月 集英社文庫
    • 収録作品:しらず森 / 団地の孤児 / 溜池のトゥイ・マリラ / ノートリアス・オールドマン / 一人ぼっちの王国 / 裏倉庫のヨセフ / 少年時代の終わり
  • ライプツィヒの犬(2017年5月 祥伝社 / 2020年5月 祥伝社文庫
  • 僕たちのアラル(2017年9月 KADOKAWA
  • 見返り検校(2018年10月 新潮社)
    • 【改題】仇討検校(2021年8月 新潮文庫)
  • 悪党町奴夢散際(2018年12月 幻冬舎文庫
  • ツキノネ(2019年7月 祥伝社)
    • 【改題】彼女をそこから出してはいけない(2022年7月 祥伝社文庫)
  • ねなしぐさ 平賀源内の殺人(2020年2月 宝島社/2022年6月 宝島社文庫)
  • 愚か者の島(2021年1月 祥伝社)
  • 戯場國の怪人(2023年7月 新潮社)
  • 浅草蜃気楼オペラ(2024年2月 宝島社)

戯曲集[編集]

  • ドライドックNo.8 乾船渠八號(2020年4月 羽鳥書店

アンソロジー[編集]

「」内が乾緑郎の作品

  • 『このミステリーがすごい!』大賞10周年記念 10分間ミステリー(2012年2月 宝島社文庫)「沼地蔵」
  • 5分で読める! ひと駅ストーリー 降車編(2012年12月 宝島社文庫)「最後のスタンプ」
  • もっとすごい! 10分間ミステリー(2013年5月 宝島社文庫)「抜け忍サドンデス」
  • ザ・ベストミステリーズ 2013 推理小説年鑑(2013年4月 講談社)「機巧のイヴ」
    • 【分冊・改題】Esprit 機知と企みの競演 ミステリー傑作選(2016年11月 講談社文庫
  • ベスト本格ミステリ2013(2013年6月 講談社ノベルス)「機巧のイヴ」
    • 【改題】墓守刑事の昔語り(2017年1月 講談社文庫)
  • 極光星群 年刊日本SF傑作選(2013年6月 創元SF文庫)「機巧のイヴ」
  • 5分で読める! ひと駅ストーリー 夏の記憶 西口編(2013年7月 宝島社文庫)「死体たちの夏」
  • 5分で読める! ひと駅ストーリー 猫の物語(2014年9月 宝島社文庫)「ピートの春」
  • このミステリーがすごい! 4つの謎(2014年12月 宝島社)「黒いパンテル」
    • 【改題】不連続な四つの謎 『このミステリーがすごい!』大賞作家傑作アンソロジー(2020年6月 宝島社文庫)
  • 5分で泣ける! 胸がいっぱいになる物語(2015年3月 宝島社文庫)「最後のスタンプ」「ピートの春」
  • 5分で凍る! ぞっとする怖い話(2015年5月 宝島社文庫)「沼地蔵」「死体たちの夏」
  • 決戦! 大坂城(2015年5月 講談社 / 2017年11月 講談社文庫)「五霊戦鬼」
  • 5分で読める! ひと駅ストーリー 旅の話(2015年12月 宝島社文庫)「おかげ犬」
  • 妙ちきりん 「読楽」時代小説アンソロジー(2016年3月 徳間文庫)「隠神刑部」
  • 決戦! 川中島(2016年5月 講談社 / 2018年7月 講談社文庫)「影武者対影武者」
  • 10分間ミステリー THE BEST(2016年9月 宝島社文庫)「抜け忍サドンデス」
  • 5分でほろり! 心にしみる不思議な物語(2017年2月 宝島社文庫)「おかげ犬」
  • 決戦! 賤ヶ岳(2017年11月 講談社)「権平の推理」
  • 3分で読める! コーヒーブレイクに読む喫茶店の物語(2020年6月 宝島社文庫)「ピートの春、その後」
  • NOVA 2021年夏号(2021年4月 河出文庫)「勿忘草 機巧のイヴ 番外篇」
  • 3分で読める! 眠れない夜に読む心ほぐれる物語(2021年7月 宝島社文庫)「ムギとの別れ」
  • 5分で読める! 背筋も凍る怖いはなし(2021年8月 宝島社文庫)「首化粧」

単著未収録作品[編集]

  • 完全なる首長竜の日・エピソード#0(宝島社『このミステリーがすごい!2013』)
  • 遠き世の桜(朝日新聞出版『小説トリッパー』2013年秋号)
  • 君よ死を思え(メディアファクトリー『ダ・ヴィンチ』2014年1月号)
  • 猩々かく語りき(朝日新聞出版『小説トリッパー』2019年冬号)

解説[編集]

メディア・ミックス[編集]

映画[編集]

テレビドラマ[編集]

漫画[編集]

  • 完全なる首長竜の日(2013年5月、全1巻、宝島社) - 作画:つかさき有
  • あっ!と驚く7つのストーリー(2017年4月、アンソロジー、宝島社、原作:最後のスタンプ『5分で読める! ひと駅ストーリー 降車編』所収) - 作画:松本勇祐

出典[編集]

  1. ^ 会員名簿 乾緑郎|日本推理作家協会
  2. ^ a b c d e 著者紹介 (いぬいろくろう)”. 紀伊國屋書店. 2013年5月30日閲覧。
  3. ^ a b 布施快 (2013年5月20日). “TSUTAYA BOOKS INTERVIEW- 乾緑郎【現実と非現実が交差する『このミス』大賞受賞作が映画化】”. TSUTAYA. 2013年5月30日閲覧。

外部リンク[編集]