上市川

上市川
上市川 2007年10月21日撮影
上市町石浦町 白竜橋(はくりゅうはし)より上流
水系 二級水系 上市川
種別 二級河川
延長 -- km
平均流量 -- m³/s
流域面積 -- km²
水源 中新川郡上市町
水源の標高 -- m
河口・合流先 富山湾
流域 富山県
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上市川(かみいちがわ)は、富山県を流れる二級河川。上市川水系の本流である。

地理[編集]

富山県中新川郡上市町の南部に源を発する。上市川ダムを経て、滑川市魚躬で日本海に注ぐ。

中流から下流にかけて、ひどく蛇行していたものを、1937年から一年間行われた河川改修によって、直線的な流れに変えた。富山市と滑川市の境界線は、上市川の本流と一致しないが、これは古い流路の名残である。

流域の自治体[編集]

富山県
中新川郡上市町富山市滑川市

災害[編集]

中流から下流域にかけて扇状地となっているため、過去に多くの水害土砂災害が発生し、時には河道そのものが変わってきた歴史がある(証拠として、堀江荘設置当時(平安時代末期)の上市川は、現在と違い白岩川に合流していた[1])。

上市町史の水害記録年表によれば、1490年、1676年、1680年、1701年、1752年、1753年、1755年、1757年、1788年、1892年、1896年、1912年、1947年-1950年、1952年、1953年、1956年-1959年、1961年、1966年に大水害、水害が発生した記録が残る[2]。1964年、上流域に洪水調節機能を有する上市川ダム[3]が完成し、水害が起こりにくい環境が整った。

河川施設[編集]

木材の流送[編集]

かつて千石地域を中心に森林の伐採と木材(木呂)の流送が盛んに行われていた。流送については、天和年間から行われていた記録が残されている。伐採する木材は、に適した40-50年生のブナカエデなどであり、晩秋には2尺3寸に切りそろえられて鉄砲堰で下流に流送された。網場は、三杉公園付近にあり、川から引き上げられた木呂は、売買されて希望する町民に配分された[4]。流送は、第二次世界大戦後のエネルギー利用の変化薪炭から石油へ)、ダムの建設などで姿を消している。

地質[編集]

河川敷の礫は花崗岩が主体で、高峰山火山噴出物などに由来する安山岩も多くみられる。やや稀にリソイダイトという硬い流紋岩も見られる。

明治時代には上市川上流で白萩隕石という鉄隕石が発見され、また榎本武揚の願いによりこの隕鉄を用いて流星刀が作られた。県内では富山市天文台にその短刀が展示されている。

脚注[編集]

  1. ^ 『舟橋村史』(2016年5月、舟橋村発行)65頁。
  2. ^ 上市町史p1123-p1124(上市町史編纂委員会編・昭和45年2月)
  3. ^ 富山県上市川ダム管理事務所富山県ホームページ(2017年1月3日閲覧)
  4. ^ 上市町誌編集委員会編「上市町誌」p1014-1015 1970年