リーズ・ユナイテッドFC

リーズ・ユナイテッドFC
原語表記 Leeds United Football Club
愛称 ホワイツ(The Whites)
ユナイテッド(United)
ピーコックス(The Peacocks)
クラブカラー    
   
   
創設年 1919年
所属リーグ EFLチャンピオンシップ
所属ディビジョン 2部(2023-24
ホームタウン リーズ
ホームスタジアム
エランド・ロード
収容人数 37,890[1]
代表者 イタリアの旗 アンドレア・ラドリッツァーニ
監督 ドイツの旗 ダニエル・ファルケ
公式サイト 公式サイト
ホームカラー
アウェイカラー
サードカラー
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ

リーズ・ユナイテッド・フットボール・クラブ(Leeds United Football Club)は、イングランドリーズをホームタウンとする、イングランドプロサッカーリーグ(プレミアリーグ)に加盟するプロサッカークラブ。

ホームスタジアムはエランド・ロード(収容人数40,242人)。トップディビジョンがプレミアリーグと呼ばれる様になる前の最後の優勝クラブである。

歴史[編集]

1904年に創設されたリーズ・シティ(Leeds City)がチームの不正疑惑でFA登録を抹消された。これを引き継ぐ形で1919年に創設された。

1960年代から70年代にかけて1度目の黄金期を迎える。当時の監督ドン・レヴィービリー・ブレムナージャッキー・チャールトンノーマン・ハンターらを育て上げ、瞬く間にチームを1部に昇格させると、その後もジョニー・ジャイルズエディー・グレイら有力選手を揃え、度々リーグ上位に進出。1967-68シーズンにフットボールリーグカップインターシティーズ・フェアーズカップのカップ戦2冠を達成し、その後も2度のリーグ優勝を果たした。1974-75年シーズンには決勝でFCバイエルン・ミュンヘンに敗れたが、チャンピオンズ準優勝[2]

その後一旦停滞するも、90年代に再び黄金期を迎える。フットボールリーグ・ディビジョン1がプレミアリーグに移行する前の1991-92シーズンをリーグ優勝した。プレミアリーグ創設後もしばらくは強豪として認知され、1995-96シーズンのUEFAカップではベスト8まで登りつめた。デイヴィッド・オレアリー監督が率いた1990年代後半のリーズは「ヤング・リーズ」と呼ばれ、リーグでもしばしば優勝争いを演じた。2000-01シーズンのUEFAチャンピオンズリーグはベスト4に進出するなど大躍進を遂げるが、大掛かりな金満補強がたたって財政難に陥り、リオ・ファーディナンドジェイムズ・ミルナーら主力や若手有望選手を次々と放出せざるをえず、2003-04シーズンにEFLチャンピオンシップに降格した。

2005年、過去にチェルシーFCを1ポンドで買収したケン・ベイツが1000万ポンドでリーズを買収し会長に就任。負債の減額に努め建て直しを図ったが、2007年5月4日、約84億円の負債を抱えて破産を申請。これに伴い勝ち点が剥奪されたため、シーズン終了を待たずにフットボールリーグ1(3部)への降格が決定した。ベイツ会長が代表である新運営会社に売却され、再建を目指したものの、同年6月には選手の給料さえ払うことが不可能になったため、07-08シーズンはリーグ1で勝ち点-15からのスタートを強いられた。

2010-11シーズンに再びチャンピオンシップへの昇格が決まった。しかしその後もしばらくは慢性的な財政難は変わらず、選手をプレミアリーグやフランス・リーグアン等のクラブへ無償・有償問わず、放出する事態が相次いだ。

2012年11月、いくつかのオファーの末にドバイのGFHキャピタルが2100万ポンドでクラブを買収したことが発表された。また以前よりサポーターから強く退任を要求されていたケン・ベイツはシーズン終了まで会長を務めた後、引き続き理事長として今後もクラブに残ることが公表され、これはサポーターからの信用を少なからず失う結果となった。平均26,000人ほどの集客があったホームゲームの観衆も平均を大きく下回リ、これを危惧したGFHキャピタルはケン・ベイツの強制退任を行ったり、意見交流会を積極的に開く一方、Twitterなどのソーシャルメディアを駆使してファンとの意見交流を図っていった。

2014年2月7日、イタリア人の富豪マッシモ・チェリーノがクラブを買収することが発表された。同時にセリエAカリアリ・カルチョの親会社であり、チェリーノが運営するエレオノラ・スポーツが株式の75%を取得することが発表された。買収は2月に公表されたものの、チェリーノが他問題によりイタリアで訴訟されていたことが英国内で懸念され、クラブの買収手続きは円滑に行かなかった。一度はフットボールリーグに買収を否決されたが、勅撰弁護士によって判決が覆り、許可が下りた。数ヶ月の時間を掛けたチェリーノは、4月にフットボールリーグから正式に承認を受けて新オーナーに就任。買収額は推定5000万ユーロと言われる。チェリーノの買収後も、多くの金銭問題が明らかになり、特に前オーナーであるGFHキャピタルの役員報酬が大きかったことも深く関係しており、それがすべての原因ではないが一時は選手への給料を待ってもらうほど困窮した。リーズ買収後のチェリーノは、数十年に渡りオーナーを務めてきたカリアリを売却している。

2017年1月、アンドレア・ラドリッツァーニがクラブ株式の50%を取得。残る50%も5月に取得し買収を完了させ、オーナーに就任した[3]

2019-20シーズン、EFLチャンピオンシップで優勝し、2003-04シーズン以来のプレミアリーグ復帰を果たした。

プレミア復帰1年目は9位で終えるも、翌シーズンは残留争いに巻き込まれ17位で終了。2022-23シーズンは開幕から低迷し、最終節まで残留を争うも敗れ、降格が決定した[4]

タイトル[編集]

国内タイトル[編集]

国際タイトル[編集]

過去の成績[編集]

シーズン ディビジョン FAカップ リーグカップ 欧州カップ / その他 最多得点者
リーグ 順位 選手 得点数
1973-74 ディビジョン1 42 24 14 4 66 31 62 1位 5回戦敗退 2回戦敗退 UEFAカップ 3回戦敗退
1974-75 ディビジョン1 42 16 13 13 57 49 45 9位 6回戦敗退 4回戦敗退 チャリティ・シールド 準優勝
UEFAチャンピオンズカップ 準優勝
1975-76 ディビジョン1 42 21 9 12 65 46 51 5位 4回戦敗退 3回戦敗退
1976-77 ディビジョン1 42 15 12 15 48 51 42 10位 準決勝敗退 2回戦敗退
1977-78 ディビジョン1 42 18 10 14 63 53 46 9位 3回戦敗退 準決勝敗退
1978-79 ディビジョン1 42 18 14 10 70 52 50 5位 4回戦敗退 準決勝敗退
1979-80 ディビジョン1 42 13 14 15 46 50 40 11位 3回戦敗退 2回戦敗退 UEFAカップ 2回戦敗退
1980-81 ディビジョン1 42 17 10 15 39 47 44 9位 3回戦敗退 2回戦敗退
1981-82 ディビジョン1 42 10 12 20 39 61 42 20位 4回戦敗退 2回戦敗退
1982-83 ディビジョン2 42 13 21 8 51 46 60 8位 4回戦敗退 3回戦敗退
1983-84 ディビジョン2 42 16 12 14 55 56 60 10位 3回戦敗退 3回戦敗退
1984-85 ディビジョン2 42 19 12 11 66 43 69 7位 3回戦敗退 3回戦敗退
1985-86 ディビジョン2 42 15 8 19 56 72 53 14位 3回戦敗退 3回戦敗退 フルメンバーズカップ グループステージ敗退
1986-87 ディビジョン2 42 19 11 12 58 44 68 4位 準決勝敗退 2回戦敗退 フルメンバーズカップ 1回戦敗退
1987-88 ディビジョン2 44 19 12 13 61 51 69 7位 3回戦敗退 3回戦敗退 フルメンバーズカップ 2回戦敗退
1988-89 ディビジョン2 46 17 16 13 59 50 67 10位 4回戦敗退 3回戦敗退 フルメンバーズカップ 2回戦敗退
1989-90 ディビジョン2 46 24 13 9 79 52 85 1位 3回戦敗退 2回戦敗退 フルメンバーズカップ 4回戦敗退
1990-91 ディビジョン1 38 19 7 12 65 47 64 4位 4回戦敗退 準決勝敗退 フルメンバーズカップ 北セクション
決勝敗退
リー・チャップマン 31
1991-92 ディビジョン1 42 22 16 4 74 37 82 1位 3回戦敗退 5回戦敗退 フルメンバーズカップ 2回戦敗退 リー・チャップマン 20
1992-93 プレミア 42 12 15 15 57 62 51 17位 4回戦敗退 3回戦敗退 チャリティ・シールド 優勝 リー・チャップマン 17
UEFAチャンピオンズリーグ 2回戦敗退
1993-94 プレミア 42 18 16 8 65 39 70 5位 4回戦敗退 2回戦敗退 ロッド・ウォーレス 17
1994-95 プレミア 42 20 13 9 59 38 73 5位 5回戦敗退 2回戦敗退 アンソニー・イエボア 13
1995-96 プレミア 38 12 7 19 40 57 43 13位 6回戦敗退 準優勝 UEFAカップ 2回戦敗退 アンソニー・イエボア 19
1996-97 プレミア 38 11 13 14 28 38 46 11位 5回戦敗退 3回戦敗退 ロッド・ウォーレス 8
1997-98 プレミア 38 17 8 13 57 46 59 5位 6回戦敗退 4回戦敗退 ジミー・フロイド・ハッセルバインク 22
1998-99 プレミア 38 18 13 7 62 34 67 4位 5回戦敗退 4回戦敗退 UEFAカップ 2回戦敗退 ジミー・フロイド・ハッセルバインク 20
1999-00 プレミア 38 21 6 11 58 43 69 3位 5回戦敗退 4回戦敗退 UEFAカップ 準決勝敗退 マイケル・ブリッジス 21
2000-01 プレミア 38 20 8 10 64 43 68 4位 4回戦敗退 3回戦敗退 UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝敗退 マーク・ヴィドゥカ 22
2001-02 プレミア 38 18 12 8 53 37 66 5位 3回戦敗退 4回戦敗退 UEFAカップ 4回戦敗退 マーク・ヴィドゥカ 16
2002-03 プレミア 38 14 5 19 58 57 47 15位 6回戦敗退 3回戦敗退 UEFAカップ 3回戦敗退 マーク・ヴィドゥカ 22
2003-04 プレミア 38 8 9 21 40 79 33 19位 3回戦敗退 3回戦敗退 マーク・ヴィドゥカ 12
2004-05 チャンピオン 46 14 18 14 49 52 60 14位 3回戦敗退 3回戦敗退 デイビッド・ヒーリー
ブライアン・ディーン
7
2005-06 チャンピオン 46 21 15 10 57 38 78 5位 3回戦敗退 3回戦敗退 デイビッド・ヒーリー
ロブ・ハルス
14
2006-07 チャンピオン 46 13 7 26 46 72 36[注 1] 24位 3回戦敗退 3回戦敗退 デイビッド・ヒーリー 10
2007-08 リーグ1 46 27 10 9 72 38 76[注 2] 5位 1回戦敗退 2回戦敗退 フットボールリーグトロフィー 北セクション
準々決勝敗退
ジャーメイン・ベックフォード 20
2008-09 リーグ1 46 26 6 14 77 49 84 4位 2回戦敗退 4回戦敗退 フットボールリーグトロフィー 2回戦敗退 ジャーメイン・ベックフォード 34
2009-10 リーグ1 46 25 11 10 77 44 86 2位 4回戦敗退 3回戦敗退 フットボールリーグトロフィー 北セクション
決勝敗退
ジャーメイン・ベックフォード 31
2010-11 チャンピオン 46 19 15 12 81 70 72 7位 3回戦敗退 2回戦敗退 ルシアーノ・ベッキオ 20
2011-12 チャンピオン 46 17 10 19 65 68 61 14位 3回戦敗退 3回戦敗退 ロス・マコーマック 19
2012-13 チャンピオン 46 17 10 19 57 66 61 13位 準々決勝敗退 5回戦敗退 ルシアーノ・ベッキオ 19
2013-14 チャンピオン 46 16 9 21 59 67 57 15位 5回戦敗退 3回戦敗退 ロス・マコーマック 29
2014-15 チャンピオン 46 15 11 20 50 61 56 15位 3回戦敗退 2回戦敗退 ミルコ・アンテヌッチ 10
2015-16 チャンピオン 46 14 17 15 50 58 59 13位 5回戦敗退 1回戦敗退 クリス・ウッド 13
2016-17 チャンピオン 46 22 9 15 61 47 75 7位 4回戦敗退 準々決勝敗退 クリス・ウッド 30
2017-18 チャンピオン 46 17 9 20 59 64 60 13位 3回戦敗退 4回戦敗退 ケマル・ルーフェ 11
2018-19 チャンピオン 46 25 8 13 73 50 83 3位 3回戦敗退 2回戦敗退 ケマル・ルーフェ 15
2019-20 チャンピオン 46 28 9 9 77 35 93 1位 3回戦敗退 2回戦敗退 パトリック・バンフォード 16
2020-21 プレミア 38 18 5 15 62 54 59 9位 3回戦敗退 2回戦敗退 パトリック・バンフォード 17
2021-22 プレミア 38 9 11 18 42 79 38 17位 3回戦敗退 4回戦敗退 ハフィーニャ 11
2022-23 プレミア 38 7 10 21 48 78 31 19位 5回戦 3回戦敗退 ロドリゴ 13

欧州の成績[編集]

1965-2000[編集]

2000-[編集]

現所属メンバー[編集]

プレミアリーグ 2022-23シーズン 開幕フォーメーション(4-2-3-1
2023年10月27日現在[5]

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
1 GK フランス イラン・メリエ
2 DF イングランド ルーク・アイリング
3 DF スペイン ジュニオル・フィルポ ()
4 MF ウェールズ イーサン・アンパドゥ ()
5 DF イングランド チャーリー・クレスウェル
6 DF スコットランド リアム・クーパー () ()
7 FW オランダ ヨエル・ピロー ()
8 MF フィンランド グレン・カマラ ()
9 FW イングランド パトリック・バンフォード ()
10 MF オランダ クリセンシオ・サマーフィル ()
12 MF イングランド ジェイドン・アンソニー ()
13 GK ノルウェー クリストファー・クラーソン
14 DF ウェールズ ジョー・ロドン
15 DF 北アイルランド スチュアート・ダラス
17 MF イングランド ジェイミー・シャクルトン
No. Pos. 選手名
18 MF イングランド ダーコ・ギャビ ()
20 MF ウェールズ ダニエル・ジェームス ()
21 DF オランダ パスカル・ストライク () ()
22 MF イングランド アーチー・グレイ ()
24 FW フランス ジョルジニオ・リュテール
25 DF イングランド サム・バイラム
26 MF イングランド ルイス・ベイト
27 FW イングランド イアン・ポベダ ()
28 GK イングランド カール・ダーロウ ()
29 FW イタリア ウィルフリード・ニョント ()
30 FW イングランド ジョー・ゲルハート
33 DF ノルウェー レオ・フューア・イェルデ
39 DF イングランド ジェド・スペンス ()
44 MF ブルガリア イリヤ・グルエフ ()
49 FW イングランド マテオ・ジョセフ・フェルナンデス ()

※括弧内の国旗はその他保有国籍、もしくは市民権、星印はEU圏外選手を示す。

監督

ローン移籍選手[編集]

in

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
12 MF イングランド ジェイドン・アンソニー (ボーンマス)
14 DF ウェールズ ジョー・ロドン (トッテナム)
No. Pos. 選手名
39 DF イングランド ジェド・スペンス (トッテナム)
out

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
-- FW コロンビア ルイス・シニステラ (ボーンマス)
-- FW イングランド ジャック・ハリソン (エヴァートンFC)
-- DF ドイツ ロビン・コッホ (フランクフルト)
-- DF オーストリア マクシミリアン・ウーバー (ボルシアMG)
-- MF アメリカ合衆国 ブレンデン・アーロンソン (1.FCウニオン・ベルリン)
No. Pos. 選手名
-- DF ノルウェー ラスムス・クリステンセン (ASローマ)
-- MF スペイン マルク・ロカ (レアル・ベティス)
-- MF イングランド サム・グリーンウッド (ミドルズブラFC)
-- FW イングランド コーディー・ドラメー (バーミンガム・シティFC)()
-- FW イングランド ソニー・パーキンス (オックスフォード・ユナイテッドFC)()


歴代監督[編集]

通算出場記録[編集]

1966年以降のキャプテン[編集]

歴代所属選手[編集]

GK[編集]

DF[編集]

MF[編集]

FW[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 勝ち点10が剥奪
  2. ^ 勝ち点15が剥奪

出典[編集]

  1. ^ Leeds United”. The Football League (2013年8月19日). 2014年9月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月24日閲覧。
  2. ^ Gordo McQueen” (英語). スコットランドサッカーの殿堂. 2022年3月28日閲覧。
  3. ^ "CLUB STATEMENT" (Press release). リーズ・ユナイテッドAFC. 23 May 2017. 2017年9月22日閲覧
  4. ^ 「深く失望…」4年ぶりの2部降格、失意のリーズが声明「焦点はいかにしてプレミアリーグに復帰するか」(超WORLDサッカー!)”. Yahoo!ニュース. 2023年5月30日閲覧。
  5. ^ First Team”. リーズ・ユナイテッドFC. 2023年10月27日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]