モートン・シャンバーグ

モートン・シャンバーグ
Telephone (1916)

モートン・リヴィングストン・シャンバーグ(Morton Livingston Schamberg, 1881年10月15日 - 1918年10月13日)とは、アメリカのキュビスムダダイスム美術家。アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィアに生まれ、同じくフィラデルフィアに没する。

来歴[編集]

シャンバーグは1881年にペンシルベニア州フィラデルフィアで生まれた[1][2]。 父はドイツ出身のユダヤ人だった。当初は建築を学んだが、美術に転向。1900年代後半のパリで、セザンヌらの美術に触れ、その後キュビスムにも傾倒している。

1913年、アーモリーショーに参加。その後、ウオルター・アレンズバーグの紹介で、マルセル・デュシャンフランシス・ピカビアと親交をもち、ニューヨーク・ダダのグループに加わる。もっとも早い時期にアメリカで活躍した、アメリカ人のダダイストと見られている。

1918年、フィラデルフィアのホテルに滞在中、父と共にスペイン風邪に罹患し、死亡した。埋葬されたのは、37歳の誕生日の日だった。

キュビスムの作品として、カラフルな色彩の作品を残している。また、ダダの作品としては、水道管のジョイント部分をそのまま作品とした「レディ・メイド」の作品が有名。(以下の「主要な作品」のリンクを参照)

主要な作品[編集]

  • 作品図版 God, 1917年頃
    • 曲がりくねった水道管の接続部とその付近(いずれも金属)をコンクリート製または木製の台の上に置いて固定しただけのレディ・メイドの作品。タイトル「God」の意味と作品そのものとの関係も判然としない(Baroness Elsa von Freytag-Loringhovenとの共作とも言われる)[1]
  • 作品図版Telephone, 1916年
  • 作品図版カラフルなキュビスム風の風景画
  • art-net(図版あり)

和書[編集]

モートン・シャンバーグに言及した日本語文献。

  • トランスアトランティック・モダン―大西洋を横断する美術(村田宏、みすず書房、2002年)[3]

脚注[編集]

  1. ^ Harnsberger, R. Scott (1992), Ten Precisionist Artists: Annotated Bibliographies, Westport: Greenwood Press, pp. 215–216, ISBN 978-0-313-27664-4 .
  2. ^ Perlman, Bennard B.; Pach, Walter (2002), American Artists, Authors, and Collectors: The Walter Pach Letters, 1906-1958, SUNY Press, p. 358, ISBN 978-0-7914-5294-3 .
  3. ^ 紀伊國屋書店による紹介

関連項目[編集]

外部リンク[編集]