モンゴ族

モンゴ族mongo)は、コンゴ民主共和国の主にカサイ川及びサンクル川流域北部赤道州ツアパ州マイ=ンドンベ州を中心に居住するバントゥー系民族エコンダ族ケラ族ゴンベ族などモンゴ語を介する民族の総称としても用いられる。人口は約20万人。広義のモンゴ語を介する集団を含めれば200万から300万人だが、都市部ではリンガラ語も使われている。RDコンゴではルバ人コンゴ人についで大きな集団である。

焼畑農業によりキャッサババナナヤムイモトウモロコシラッカセイサツマイモタロイモなどの作物を広く栽培する農耕民であるが、ヤギの飼育やザイール川での漁撈なども手がける。また、虫食文化の発達した民族としても知られており、食用虫養殖を行う。部族を統括する政治組織は持っておらず、首長レベルの統治者が複数の地域に存在しているのみ。テテラ人クス人、イェラ人とより大きなモンゴ語話者集団を形成する。この地域を統治したヘオルヘス・ファンデルケルケンは1944年に L'Ethnie mongo で「モンゴ系集団の起源は北東部のナイル源流域である」と主張した。

リバンダと呼ばれる武術が伝わっている。