メルセデス・ベンツ・CLSクラス

CLS220

メルセデス・ベンツ・CLSクラスMercedes-Benz CLS-Class )は、ドイツ自動車メーカーであるメルセデス・ベンツ・グループメルセデス・ベンツブランドで展開していたEクラスをベースにした高級乗用車である。Eセグメントに属する。

4ドアハードトップ(サッシュレス)セダンおよびステーションワゴン型の乗用車であり、メルセデス・ベンツではこれを「4ドアクーペ」、および「シューティングブレーク」と呼称している。

概要[編集]

セダンながらクーペのようなエクステリアを特徴としており、サッシュレス4ドアが採用されている。先代Eクラスセダン(W211型)からの派生車両であり、シャーシおよび内装の基本部分を同車と共有する[1]。全長と全幅は同車よりも大きい[2]が、後部座席は2名用1マイルシートであり、乗車定員は4人、販売戦略上は実質1人乗り用途である。モデル名の「CLS」は、CLクラスSクラスを掛け合わせたものである。

CLSの登場は、欧州の自動車メーカーからアウディ・A7フォルクスワーゲン・CCポルシェ・パナメーラBMW・X6BMW・6シリーズグランクーペといった追従モデルを生んだ。

初代 W219(2005年-2010年)[編集]

CLS55 AMG
CLS55 AMG、リア

2004年サロン・アンテルナショナル・ド・ロトで量産型が発表された。欧州市場では2004年秋に発売開始となり、下記の日本導入モデルに加えて、3.0L V6ディーゼルエンジンを積む「CLS320 CDI」がある。

2006年2月、時計メーカーのIWCとのコラボレーションモデルである「CLS55 AMG IWC INGENIEUR」を世界限定165台で発売した。塗装や内装が特別仕様となり、オーナーにはオリジナルの腕時計がプレゼントされる。

世界最速の4ドア車のベース車として[編集]

メルセデス・ベンツ専門のチューニングメーカー、ブラバスがCLSをベースにBRABUS CLS-V12S ROCKETを開発、発売した。この車輌はブラバス特製のメルセデス・ベンツ・M275型をベースにしたV型12気筒ツインターボエンジンブレーキなどを搭載し、最大出力730PS/5,100rpm、最大トルク110kg・m/2,100rpm〜2,900rpmを発生する。0-100km/h加速が4.0秒、最高速度は365.71km/hという記録によって、世界最速の4ドア車としてギネスブックに登録されている。

日本での販売[編集]

2005年2月から販売が始まり、まず「CLS350」「CLS500」「CLS55 AMG」が導入された。AMGモデルである「CLS55 AMG」にはAMG製の強化ブレーキや、専用のエアサスペンションが装備されていた。

2006年9月、マイナーチェンジ。「CLS500」「CLS55 AMG」が消失し、「CLS550」「CLS63 AMG」が新たに設定された。全車が7速AT(7G-TRONIC)である。「CLS63 AMG」にはAMGが独自開発した6.3L V8エンジンが搭載され、強化ブレーキ、専用のエアサスペンション、パドルシフトが装備された。また、「CLS63 AMG」には専用デザインのアルミホイールや本革ステアリングが装着される「パフォーマンスパッケージ」が、「CLS550」「CLS350」にはAMG製のエアロパーツ、アルミホイールやパドルシフト(加えて「CLS350」には「CLS550」に標準装備のエアサスペンション)を装備する「スポーツパッケージ」が存在する。

日本でのグレードおよびスペック
グレード エンジン 排気量 最高出力・最大トルク 変速機 駆動方式 販売期間
CLS55 AMG 113AMG型 V型8気筒
SOHCスーパーチャージャー
5,438cc 476PS/71.4kg・m 5速AT FR 2005年2月-2006年9月
CLS500 113型V型8気筒SOHC 4,965cc 306PS/46.9kg・m 7Gトロニック
CLS63 AMG 156型V型8気筒DOHC 6,208cc 514PS/64.2kg・m 2006年9月-2011年5月
CLS550 273型V型8気筒DOHC 5,461cc 387PS/54.0kg・m
CLS350 272型V型6気筒DOHC 3,497cc 272PS/35.7kg・m 2005年2月-2011年5月

2代目 W218(2011年-2018年) W218(2012年-2018年)[編集]

メルセデス・ベンツ・CLSクラス(2代目)
C218/X218型
CLS350 (前期型)
CLS350 (前期型、リア)
概要
販売期間 2011年 - 2018年
ボディ
ボディタイプ 4ドアクーペ(C218)
5ドアシューティングブレーク
(X218、ステーションワゴン
駆動方式 FR 4WD
パワートレイン
エンジン M276DE35型 3.499 L V6DOHC
M157DE55LA型 5.461 L V8DOHCツインターボチャージャー
変速機 7速MT
7速AT 7G-TRONIC
7速AT AMGスピードシフトMCT
車両寸法
ホイールベース 2,874 mm
全長 4,940 mm
全幅 1,881 mm
全高 1,416 mm
車両重量 1,735 kg–2,060 kg
系譜
先代 メルセデス・ベンツ・C219
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2010年8月、メルセデスベンツは2代目CLSクラスを発表した。デザインは3代目SLKクラスからの新しいメルセデスベンツのデザインの方向性にそったものとなる。ドイツでは4気筒および6気筒のディーゼル版と6気筒のガソリン版が発売され、追って8気筒ガソリン版(CLS 500/550)およびAMG版(63 AMG)が追加された[3]

2012年6月29日、シリーズ初のステーションワゴンモデルとしてCLSシューティングブレークを発表した[4]。テールランプのデザイン上、開口部は狭くなるが荷室容量は最大1550Lの容量を得ている。シューティングブレークの特徴の一つである荷室の木製の床は、桜の木を使用したオプションの「デジーノウッドフロア」仕様。

日本での販売[編集]

2011年2月から販売が始まり[5]、まず「CLS350 ブルーエフィシェンシー」と「CLS63 AMG」が導入された。

なお、「CLS350 ブルーエフィシェンシー」は2011年5月に型式取得され、日本国内初の「平成21年度排出ガス基準+75%(☆☆☆☆)」を達成[6]。あわせて、「平成22年度燃費基準+15%」も同時に達成した(なお、ガラス・スライディングルーフかAMGスポーツパッケージを装着した場合「平成22年度燃費基準+25%」達成となる)。

同年10月24日には新たに「CLS550 ブルーエフィシェンシー」を追加。エンジンは従来の5.5Lから4.7Lにダウンサイジングしつつ、最先端テクノロジーを駆使することで最高出力・最大トルク共に向上。さらに、7速AT「7G-TRONIC PLUS」やECOスタートストップ機能(アイドリングストップ機能)も備えることで燃費も上昇した。

2012年1月16日に、2代目モデルの日本発売から1周年を記念して、「CLS350 ブルーエフィシェンシー」をベースに、最上位モデルの「CLS63 AMG」に設定されているdesignoレザーを特別設定するとともに、人気の高いAMGスポーツパッケージとガラス・スライディングルーフを標準装備した特別仕様車「CLS350 ブルーエフィシェンシー designo Limited」を発売。同年2月15日受注分までの期間限定販売となる。

同年8月22日に一部改良を実施。安全支援システム「レーダーセーフティーパッケージ」とリアシートヒーターを新たに標準装備し、「CLS350 ブルーエフィシェンシー」、「CLS550 ブルーエフィシェンシー」は後席分割可倒式シートも標準装備された。ボディカラーにはオプションカラーのマンガナイトグレーを追加したほか、一部オプションパッケージの値下げも行った。

同年10月12日には5名の乗員スペースと最大容量1,550Lのラゲッジルームを確保した「スポーツ クーペツアラー」をコンセプトとしたステーションワゴンモデル「CLSシューティングブレーク」を発売。グレード体系は「CLS350 ブルーエフィシェンシー シューティングブレーク」、CLSクラス初の4MATIC(フルマチック四輪駆動システム)搭載グレード「CLS550 4MATIC ブルーエフィシェンシー シューティングブレーク」、ハイパフォーマンスグレード「CLS63 AMG シューティングブレーク」の3グレードを用意。併せて、「CLS63 AMG シューティングブレーク」には「CLSシューティングブレーク」の発売を記念してAMGパフォーマンスパッケージ、designo DINAMICA ブラックルーフライナー、専用フロアマットを装備し、内装色にdesigno プラチナホワイトパールを採用した特別仕様車「CLS63 AMG シューティングブレーク Edition 1」を発売(50台の限定販売)。

2013年5月9日にハイパフォーマンスモデルの「CLS63 AMG」を一部改良。従来の左ハンドルから右ハンドルに変更し、最高出力・最大トルク共に向上。さらに、縦列駐車時のステアリング操作をサポートする「アクティブパーキングアシスト」を追加。併せて、新開発のパフォーマンス志向四輪駆動機構「AMG 4MATIC」を搭載し、スポーツ走行時のトラクション性能を高めた4WD車「CLS63 AMG 4MATIC」・「CLS63 AMG 4MATIC シューティングブレーク」、ターボエンジンに専用チューニングを施し、従来オプション設定されていた「パフォーマンスパッケージ」を超える圧倒的な動力性能を実現した「CLS63 AMG S」・「CLS63 AMG S 4MATIC」・「CLS63 AMG S 4MATIC シューティングブレーク」の計5モデルを追加した。

2014年1月16日に、新グレードとして、「CLS350 Sports」を追加発売。クーペ・シューティングブレーク両方に設定され、「AMGスポーツパッケージ(フロントスポイラー、リアスカート)」に加え、スクエアデザインのツインクロームエグゾーストエンドや新デザイングレーペイントを施した18インチ5スポークアルミホイールを採用した。なお、納車は同年4月下旬以降となるため、同年4月1日からの消費税率引き上げに伴う新税率(8%)が適用されるが、他のグレードの増税後の車両本体価格を考慮しても、既存の「CLS 350」とほぼ変わらない価格設定となっている。また、セットオプションである「AMGスポーツパッケージ」に関しては装備内容の見直しを行うとともに、本体価格を大幅に値下げしたため、増税分を加味しても16.8万円の大幅値下げとなった。

同年10月10日に、クーペ・シューティングブレークともにマイナーチェンジ[7]。コーナー進入時・脱出時にステレオマルチパーパスカメラからの情報を基に外側に最大12°旋回するロービームが進行方向をあらかじめ照射するアクティブライトシステムを備えた高解像度・高精度のマルチビームLEDヘッドランプを全車に標準装備。クーペの「CLS 550」はトランスミッションを変更し、変速比幅を大きくすることでエンジン回転数を全体的に抑制し、すぐれたエネルギー効率と快適な走りを実現するとともに、ダイレクト感とすばやいシフトチェンジも実現する9速AT「9G-TRONIC」を搭載。また、改良型のレーダーセーフティーパッケージも全車に標準装備したほか、COMANDシステムも改良を行い、8インチディスプレイを新たに採用するとともに、Wi-Fiでのテザリング機能を追加し、内蔵地図とGoogle マップとの切替や目的地の検索時にGoogle ストリートビューを用いて目的地周辺の画像が確認できるようになった。併せて、グレード体系を大幅に整理し、クーペは「CLS 550」・「CLS 63 AMG S」・「CLS 63 AMG S 4MATIC」の3モデルに、シューティングブレークは「CLS 550 4MATIC」と「CLS 63 AMG S 4MATIC」の2モデルに集約された。

2015年2月18日に、新グレードの「CLS 400」を追加[8]。2014年10月のマイナーチェンジ時に廃止した「CLS 350 Sports」に搭載されていた276型をツインターボ仕様で搭載することで最高出力・最大トルク向上による優れた動力性能と「平成21年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆)」認定取得並びに「平成27年度燃費基準+10%」を達成する環境性能を両立した。装備面では19インチAMGマルチスポークアルミホイールなどをはじめとしたAMGライン、「AIRMATICサスペンション」、マルチビームLEDヘッドライトなどを標準装備した。本グレードはクーペ・シューティングブレーク共に設定される。

同年3月31日には、クリーンディーゼル車の「CLS 220」を追加[9]。日本向けモデルで初投入となる、ピエゾインジェクターを用いたコモンレールダイレクトインジェクションや2ステージターボチャージャーなどを採用した2.2L直列4気筒BlueTECエンジン651型を搭載したことで、最高出力177PS/最大トルク400Nmの動力性能と、クーペは「平成32年度燃費基準+10%」、シューティングブレークは「平成32年度燃費基準+20%」を達成する燃費性能を両立した。なお、このモデルは2014年10月のマイナーチェンジに伴って廃止された「CLS 350」に替わるエントリーモデルとして位置づけられる。

日本でのグレードおよびスペック
グレード エンジン 排気量 最高出力・最大トルク 変速機 駆動方式 発売時期
CLS 63 AMG 157型 V型8気筒
DOHCツインターボ
5,461cc 525PS/71.4kg・m AMGスピードシフト7速-MCT FR 2011年5月 - 2013年4月
557PS/73.4kg・m 2013年5月 - 2014年10月
CLS 63 AMG Shooting Brake 524PS/71.3kg・m 2012年10月 - 2014年10月
Mercedes-AMG CLS 63 S 585PS/81.6kg・m 2013年5月 - 2018年6月
CLS 63 AMG 4MATIC
CLS 63 AMG 4MATIC Shooting Brake
557PS/73.4kg・m 4WD 2013年5月 - 2014年10月
Mercedes-AMG CLS 63 S 4MATIC
Mercedes-AMG CLS 63 S 4MATIC Shooting Brake
585PS/81.6kg・m 2013年5月 - 2018年6月
CLS 550 278型 V型8気筒
DOHCツインターボ
4,663cc 408PS/61.2kg・m 7Gトロニックプラス FR 2011年10月 - 2014年10月
9Gトロニック 2014年10月 - 2018年6月
CLS 550 4MATIC Shooting Brake 7Gトロニックプラス 4WD 2012年10月 - 2018年6月
CLS 400
CLS 400 Shooting Brake
276型 V型6気筒
DOHCツインターボ
3,497cc 333PS/48.9kg・m FR 2015年2月 - 2018年6月
CLS 350 Sports
CLS 350 Shooting Brake Sports
276型 V型6気筒 DOHC 3,499cc 306PS/37.7kg・m 7Gトロニック 2014年1月 - 2014年10月
CLS 350
CLS 350 Shooting Brake
クーペ
2011年5月 - 2014年10月
シューティングブレーク
2012年10月 - 2014年10月
CLS 220 BlueTEC
CLS 220 BlueTEC Shooting Brake
651型 直列4気筒
DOHC2ステージターボ
2,142cc 177PS/40.8kg・m 7Gトロニックプラス 2015年3月 - 2018年6月

3代目 C257型(2018年-2023年)[編集]

メルセデス・ベンツ・CLSクラス(3代目)
C257型[10]
CLS350d 4MATIC(エクステリア、欧州仕様)
CLS350d 4MATIC(リア、欧州仕様)
Mercedes-AMG CLS 53 4MATIC+(ISG搭載モデル)
概要
販売期間 2018年 - 2023年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアクーペ
駆動方式 FR/4WD
パワートレイン
エンジン ガソリン直列6気筒3.0リットル
ディーゼル直列4気筒2.0リットル
変速機 9速AT
AGILITY CONTROL サスペンション
AIR BODY CONTROL サスペンション
AIR BODY CONTROL+ エアサスペンション
AGILITY CONTROL サスペンション
AIR BODY CONTROL サスペンション
AIR BODY CONTROL+ エアサスペンション
車両寸法
ホイールベース 2,940 mm
全長 5,000 mm
全幅 1,895 mm
全高 1,425 - 1,430 mm
車両重量 1,820 kg – 1,950 kg
その他
最小回転半径 5.4 - 6.0 m
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日本での販売[編集]

2018年6月25日、日本仕様車が約7年ぶりとなるフルモデルチェンジが発表され、同日より発売が開始された[11]。キャッチコピーは、「デザインの未来をまとう。」である。

フロント部分のデザインは、先代モデルから大きく変更された部分の一つである。台形型の大型グリルに尖ったヘッドライトの特徴的なデザインは、オグロメジロザメをモチーフにしている。

日本仕様車では、2代目に引き続いて設定されるディーゼルターボモデルの「CLS 220 d Sports」と、CLSでは初設定となるオルタネータースターター機能を兼ねる電気モーター「ISG」を搭載した4輪駆動モデルの「CLS 450 4MATIC Sports」の2モデルが設定される。なお、3代目では乗員定員が5名となった。

全モデルに液晶メーターとナビ画面が繋がったワイドディスプレイが標準装備される。ナビ画面は、タッチパネル式を採用している。

周囲の交通状況に応じて、自動加減速とステアリングアシストを行う『アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック&アクティブステアリングアシスト』やドライバーがウインカーを点滅させると、行き先の車線に車両がいないことを確認して自動で車線を変更する『アクティブレーンチェンジングアシスト』など、Sクラスと同等の安全装置を備え、最高峰の安全性能を実現する「レーダーセーフティパッケージ」を全車に標準装備とした。

2018年9月6日、日本仕様車にメルセデスAMGモデルとなる「Mercedes-AMG CLS 53 4MATIC+」を追加することが発表され、受注受付が開始された(同年10月以降に納車予定)。 機能面では、リモートパーキングアシストが廃止となり、代わりにワイヤレスチャージングが追加された。

2020年9月28日、日本仕様車を一部改良(CLS 220 d Sports、CLS 450 4MATIC Sportsは2021年1月以降順次納車予定)。対話型インフォテインメントシステム「MBUX (メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」が標準装備されたほか、運転支援システムは『アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)』と、停車時(エンジンを停止している場合は、停止から3分間作動)に時速2km以上で後方から歩行者や自転車、自動車などが近づいている場合、ドアミラー外側の警告表示灯が赤く点灯し、その状態で乗員がドアハンドルに手をかけた場合に音と表示で乗員に警告する『アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付)』を採用し、最新システムへアップデートされた。

2021年9月9日、マイナーチェンジが発表され、予約注文が開始された[12]。外観はフロントグリルが変更となり、「CLS 220 d Sports」と「CLS 450 4MATIC Sports」は台形型にマットクローム仕上げの小さなスリーポインテッド・スターを無数に散りばめられたシングルルーバータイプの「スターパターングリル」に、「Mercedes-AMG CLS 53 4MATIC+」は縦にルーバーが入ったAMG専用ラジエーターグリルへそれぞれ変更。「CLS 450 4MATIC Sports」はホイールサイズが19インチから20インチへサイズアップされた。内装ではステアリングホイールが最新世代へアップデートされ、リムには静電容量式センサーを備えたパッドが採用された。装備面ではヘッドアップディスプレイが採用され、「CLS 450 4MATIC Sports」・「Mercedes-AMG CLS 53 4MATIC+」にはドアクロージングサポーターが追加された。併せて、発売記念特別仕様車「Mercedes-AMG CLS 53 4MATIC+ Edition 1」も設定。「ナイトパッケージ」及び「ナイトパッケージII」の装備により、ラジエーターグリル、リアエンドのスリーポインテッド・スター、モデル名バッジが専用のダーククローム仕上げとなり、内装にはカーボンインテリアトリムが採用された。世界限定300台で、日本では、カシミアホワイトマグノ30台、セレナイトグレー20台の計50台となる。

2022年12月13日、12Vバッテリーの固定方法が不適切なことによる事故などの衝突時の負荷に耐えられない可能性がある為、リコールを届出[13]

2023年8月、ドイツのジンデルフィンゲン工場における新型Eクラスの生産能力を確保するため、CLSの生産が終了した。CLSの直接的な後継車はなく、EQEセダンが間接的な後継車と位置づけられている。[14]

日本でのグレードおよびスペック
グレード エンジン 排気量 最高出力・最大トルク 電動機 変速機 駆動方式 発売時期
CLS 220 d Sports OM654型 直列4気筒
DOHCターボ
1,949cc 194PS/40.8kg・m - 9速AT FR 2018年6月 -
CLS 450 4MATIC Sports M256型 直列6気筒
DOHCツインターボ
2,966cc 367PS/51.0kg・m EM0014型 交流同期電動機 4WD
Mercedes-AMG CLS 53 4MATIC 435PS/53.0kg・m 2018年9月 -

脚注・出典[編集]

  1. ^ サスペンションのアームなどは同時期のSLクラスとも共有している。これはEクラスも同様である。
  2. ^ 日本のタワーパーキングなどにはぎりぎり入らないことが多い。
  3. ^ Mercedes-Benz 2011 CLS-Class - First Look: Next Benz CLS officially revealed”. goauto.com.au (2010年8月10日). 2011年2月18日閲覧。
  4. ^ メルセデスベンツ CLSにシューティングブレーク登場
  5. ^ 発表時には型式認定の取得が行われていないために納車は6月以降の予定とアナウンスされた。
  6. ^ メルセデス・ベンツ新型CLSクラス 日本初「平成21年度排出ガス基準+75%」を達成 (PDF) - メルセデス・ベンツ日本 ニュースリリース 2011年5月10日(2011年5月12日閲覧)
  7. ^ 新型CLSクラス(クーペ/シューティングブレーク)を発表 (PDF) - メルセデス・ベンツ日本株式会社 ニュースリリース 2014年10月10日(2014年10月16日閲覧)
  8. ^ 「CLS 400」「CLS 400 Shooting Brake」を追加 - メルセデス・ベンツ日本株式会社 2015年2月18日(2015年2月19日)
  9. ^ Eクラス/CLSクラスに4気筒クリーンディーゼル搭載モデルを追加 - メルセデス・ベンツ日本株式会社 2015年3月31日
  10. ^ メルセデス・ベンツ、5名乗車仕様になった新型4ドアクーペ「CLS」発表会”. Car Watch (2018年6月25日). 2018年6月28日閲覧。
  11. ^ 新型「CLS」を発売』(プレスリリース)メルセデス・ベンツ日本株式会社、2018年6月25日https://media.mercedes-benz.jp/%E6%96%B0%E5%9E%8B-CLS-%E3%82%92%E7%99%BA%E5%A3%B2/2018年6月28日閲覧 
  12. ^ メルセデス・ベンツ CLS 改良新型、フロントデザイン刷新…快適装備も充実”. レスポンス (2021年9月9日). 2021年9月9日閲覧。
  13. ^ DIGITAL, AUTOCAR (2022年12月13日). “メルセデス・ベンツCLSクラス、Eクラス リコール届出 バッテリー固定不十分のおそれ 1.1万台対象”. AUTOCAR JAPAN. 2022年12月24日閲覧。
  14. ^ Greg Kable「流麗なドイツ製サルーン メルセデス・ベンツCLS、8月に生産終了へ 後継車の計画なし」『AUTOCAR JAPAN』、2023年5月10日。2024年3月24日閲覧。

外部リンク[編集]