ミチノクヤマタバコ

ミチノクヤマタバコ
青森県種差海岸 2017年6月下旬
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : キキョウ類 Campanulids
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : キク亜科 Asteroideae
: メタカラコウ属 Ligularia
: ミチノクヤマタバコ
L. fauriei
学名
Ligularia fauriei (Franch.) Koidz.[1]
シノニム
  • Senecillis fauriei (Franch.) Kitam.[2]
  • Senecio fauriei Franch.[2]
和名
ミチノクヤマタバコ(陸奥山煙草)

ミチノクヤマタバコ(陸奥山煙草、学名: Ligularia fauriei)は、キク科メタカラコウ属多年草[2][3][4]

特徴[編集]

は直立し、高さは60-100cmになる。根出葉が発達し、ロゼット状になって花時にも残る。根出葉は直立し、灰緑色で、葉身は卵状楕円形から楕円形で、長さ10-25cm、幅7-14cm、先は円頭、縁は不整の鋭い波状鋸歯があり、基部は切形または広いくさび形となり、長さ15-17cmになる長い葉柄に続く。茎につくは3-4個が互生し、基部は茎を広く抱き鞘状となる[2][3][4]

花期は6月。頭花は、茎先に長さ20cmになる総状の花序につき、下から上に向かって咲いていく。総苞は狭筒形で、長さ6mm、径3mm、総苞片は5個あって離生し、先は鈍頭になり、短毛がある。頭花の縁の舌状花は黄色で2-3個あり、花冠は長さ16mm、径4mmになる。筒状花は5個あり、花冠の長さ7mmになる。冠毛は赤褐色で、長さ3mmになる[2][3][4]

同属で類似のヤマタバコL. angusta)は、総苞が鐘形で総苞片は合着する[2][3][4]

分布と生育環境[編集]

日本固有種[4]。本州の東北地方および関東地方北部の太平洋側に分布し、山地草原に生育する[2][3]

名前の由来[編集]

和名ミチノクヤマタバコは、「陸奥山煙草」の意で、「山煙草」とは、山に生え葉がタバコに似ていることによる[3]

種小名 fauriei は、パリ外国宣教会のフランス人宣教師で、植物採集家のフォーリー神父への献名である[3]

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ミチノクヤマタバコ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b c d e f g 『改訂新版 日本の野生植物 5』p.298
  3. ^ a b c d e f g 『新牧野日本植物圖鑑』p.791, p.1327
  4. ^ a b c d e 『日本の固有植物』p.142

参考文献[編集]