マルコ・ポーロ賞

マルコ・ポーロ賞(マルコ・ポーロしょう、イタリア語: Premio Marco Polo)は、イタリアに関する優れた著作に対して贈られた賞。学識経験者による選考を経て、イタリア文化会館で授与された。

1977年(昭和52年)にイタリア文化の理解と普及を目的として発足、2007年(平成19年)よりフォスコ・マライーニ賞[1]に継承された。

なお訳書はピーコ・デッラ・ミランドラ賞(1987年発足)から中断をはさみ、須賀敦子翻訳賞(2014年発足)に継承された。

受賞者と作品一覧[編集]

第1回(1978年)- 第5回(1982年)[編集]

第6回(1983年)- 第11回(1988年)[編集]

  • 第6回
    • 平田隆一(ひらた りゅういち):『エトルスキ国制の研究』(南窓社、1982年)
  • 第7回
    • 『小学館 伊和中辞典』:同編纂グループ(小学館、1983年)
  • 第8回
    • 近藤恒一(こんどう つねいち):『ペトラルカ研究』(創文社、1984年)
  • 第9回
    • 松嶋敦茂(まつしま あつしげ):『経済から社会へ パレートの生涯と思想』(みすず書房、1985年)
  • 第10回
    • 桐敷真次郎(きりしき しんじろう):『パラーディオ「建築四書」注解』(中央公論美術出版、1986年)
  • 第11回
    • 藤澤房俊(ふじさわ ふさとし):『赤シャツの英雄ガリバルディ - 伝説から神話への変容 -』(洋泉社、1987年)

第12回(1989年)- 第18回(1995年)[編集]

  • 第12回
    • 石鍋真澄(いしなべ ますみ):『聖母の都市 シエナ 中世イタリアの都市国家と美術』(吉川弘文館、1988年)
  • 第13回(1990年)
    • 佐々木英也(ささき ひでや):『ジョットの芸術 スクロヴェーニ礼拝堂壁画を中心として』(中央公論美術出版、1989年)
  • 第14回(1991年)
    • 青柳正規(あおやぎ まさのり):『古代都市ローマ』(中央公論美術出版、1990年)
  • 第15回(1992年)
    • 監修・スタッフ他:『NHK  フィレンツェ・ルネサンス』(全6巻)(日本放送出版協会、1991年)
  • 第16回(1993年)
    • 小佐野重利(おさの しげとし):『記憶の中の古代 ルネサンス美術にみられる古代の受容』(中央公論美術出版、1992年)
  • 第17回 (1994年)
    • 高山博(たかやま ひろし):『中世地中海世界とシチリア王国』(東京大学出版会、1993年)
  • 第18回 (1995年)
    • 永井三明(ながい みつあき):『ヴェネツィア貴族の世界 社会と意識』(刀水書房、1994年)

1996年度はなし

第19回(1997年)- 第25回(2003年)[編集]

  • 第19回
    • 辻茂(つじ しげる):『遠近法の誕生』(朝日新聞社、1995年)、『遠近法の発見』(現代企画室、1996年)
  • 第20回(1998年)
    • 根占献一(ねじめ けんいち):『ロレンツォ・デ・メディチ ルネサンス期フィレンツェ社会における個人の形成』(南窓社、1997年)
  • 第21回(1999年)
  • 第22回(2000年)
    • 石井元章(いしい もとあき):『ヴェネツィアと日本 美術をめぐる交流』(ブリュッケ、1999年)
    • 徐京植(そ きょんしく):『プリーモ・レーヴィへの旅』(朝日新聞社、1999年)
  • 第23回(2001年)
    • 高橋友子(たかはし ともこ):『捨児たちのルネッサンス 15世紀イタリアの捨児養育院と都市・農村』(名古屋大学出版会、2000年)
  • 第24回(2002年)
    • 佐藤眞典(さとう しんすけ):『中世イタリア都市国家成立史研究』(ミネルヴァ書房、2001年)
  • 第25回(2003年)
    • 今道友信(いまみち とものぶ):『ダンテ「神曲」講義』(みすず書房、2002年)

第26回(2005年)-第28回(2007年)[編集]

  • 第26回(2004年)
  • 第27回(2005年)
    • 学術部門
      • 水谷彰良(みずたに あきよし):『サリエーリ モーツァルトに消された宮廷楽長』(音楽之友社、2004年)
    • ジャーナリスト部門
      • 竹山博英(たけやま ひろひで):『ローマの泉の物語』 (集英社新書、2004年)
  • 第28回(2006年)
    • ファビオ・ランベッリ:『イタリア的「南」の魅力』(講談社選書メチエ、2005年)
      イタリア人(著者は当時札幌大学教授)では初の受賞者。

脚注[編集]