マジック・バス

マジック・バス
ザ・フーシングル
B面 イギリスの旗ドクター・ジキル・アンド・ミスター・ハイド
アメリカ合衆国の旗サムワンズ・カミング
リリース
規格 7インチ・シングル
録音 1968年5月 ロンドン、アドビジョン・スタジオ[2]
1968年6月 ロサンゼルス、ゴールド・スター・スタジオ[3]
ジャンル ロック
時間
レーベル イギリスの旗トラック・レコード
アメリカ合衆国の旗デッカ・レコード
作詞・作曲 ピート・タウンゼント
プロデュース キット・ランバート
チャート最高順位
  • 26位(イギリス[4]
  • 25位(アメリカ[5]
ザ・フー シングル 年表
ドッグス
(1968年)
マジック・バス
(1968年)
ピンボールの魔術師
(1969年)
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マジック・バス」(Magic Bus)は、イギリスロックバンドザ・フーの楽曲。1968年にシングルリリースされた[6]。作詞・作曲はピート・タウンゼントオリジナルアルバム未収録曲。

解説[編集]

タウンゼントは「この曲は「マイ・ジェネレーション」と同じ頃に書いたものだ」と説明している[7]。ザ・フーによって発表される前に、デッカ・レコードに所属するプティング(The Pudding)[8]というバンドに提供されて1967年4月に発表された[9][10]

ボー・ディドリー風のリズムを取り入れた曲で[11]、タウンゼントは「ザ・フーの曲の中で、演奏していて一番楽しい」と語っているが[7]ジョン・エントウィッスルベースのパートが単調なので大嫌いだったという[11]ジェス・ローデン英語版コーラスで参加している[2]。イギリスでは最高位26位と、25位を記録した前作「ドッグス英語版」を下回る結果に終わった。一方、アメリカでの最高位は25位だった。

即興演奏的要素が強いためか、コンサートでは頻繁に取り上げられ、時には10分を越える長尺の演奏になった[注釈 1]。ライブ・アルバム『ライヴ・アット・リーズ』に収録されている1970年リーズ大学での公演でも7分超の演奏が展開された。

別バージョン[編集]

本曲にはオリジナルを含めて、以下の5つのバージョンが存在する[12]

  • オリジナル・バージョン。モノラル・ミックス。演奏時間は約3分20秒。

映画『キッズ・アー・オールライト』[編集]

1968年10月7日、本曲の演奏を模したリップシンクモノクロ映像が、当時西ドイツブレーメンにあったダス・エルステのテレビ番組『ビート・クラブ英語版』のスタジオで撮影され、10月12日と11月16日に放送された[17]。この映像の一部がドキュメンタリー映画『キッズ・アー・オールライト』(1979年)[注釈 3]に収録され、本曲もアルバム『キッズ・アー・オールライト (サウンドトラック)』に収録された。

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、325頁。
  2. ^ a b 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、173頁。
  3. ^ 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、175頁。
  4. ^ WHO | Artist | Official Charts
  5. ^ The Who - Awards : AllMusic
  6. ^ thewho.com”. 2023年12月11日閲覧。
  7. ^ a b 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、165頁。
  8. ^ Discogs”. 2023年12月11日閲覧。
  9. ^ Discogs”. 2023年12月11日閲覧。
  10. ^ レコード・コレクターズ増刊『ザ・フー アルティミット・ガイド』(2004年)126頁。
  11. ^ a b ベストアルバム『マイ・ジネレーション~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ザ・フー』付属のライナー・ノーツより。
  12. ^ レコード・コレクターズ増刊『ザ・フー アルティミット・ガイド』(2004年)133頁。
  13. ^ thewho.com”. 2023年12月11日閲覧。
  14. ^ thewho.com”. 2023年12月11日閲覧。
  15. ^ thewho.com”. 2023年12月11日閲覧。
  16. ^ thewho.com”. 2023年12月11日閲覧。
  17. ^ Neill & Kent (2007), p. 211.

注釈[編集]

  1. ^ ロジャー・ダルトリーハーモニカを演奏する事があった。
  2. ^ デッカ・レコードが、ザ・フーのマネージメントに無断でアメリカ向けに編集して発表した。
  3. ^ DVDで入手可能。

参考文献[編集]

  • アンディ・ニール; マット・ケント (2008). エニウェイ・エニハウ・エニウェア. 佐藤幸恵、白井裕美子(訳). シンコーミュージック. ISBN 978-4-401-63255-8 
  • Neill, Andy; Kent, Matt (2007). Anyway Anyhow Anywhere: The Complete Chronicle of The Who 1958-1978. Virgin Books. ISBN 978-0-7535-1217-3