ポプラ社小説大賞

ポプラ社小説大賞(ポプラしゃしょうせつたいしょう)は、ポプラ社が主催したエンターテインメント小説を対象とした公募の新人文学賞である。

2005年に第1回の募集が始まる。大賞賞金は2000万円、優秀賞は賞金500万円。選考は営業職を含む社員が行い、外部の選考委員はいない。第5回の大賞受賞に関しては、出来レースであったとの疑惑が出ており[1]、イメージが悪化したため終了し、2011年からは後継の賞としてポプラ社小説新人賞(大賞賞金200万円)を設ける[2]

枚数は、400字詰め原稿用紙換算で200~500枚だが、第1回では400枚が上限で、第2回は200~800枚。

受賞作一覧[編集]

年は受賞作の発表年。特記がなければ、初刊はポプラ社、文庫はポプラ文庫刊。

回(年) 応募数 受賞・入選作 著者 初刊 文庫化
第1回(2006年) 2746編 大賞 「3分26秒の削除ボーイズ
ぼくと春とコウモリと」[注 1]
方波見大志 2006年10月 2009年10月
優秀賞 「鉄塔の上から、さようなら」[注 2] 真田コジマ 2006年10月
優秀賞 「見つめていたい娘」[注 3] 長谷川安宅 2006年10月
候補 「オーバーホール」 清水みのり
「太陽のあくび」[注 4] 有間香 2009年12月[注 5]
「フラミンゴ・ミルク」 山本あや子
第2回(2007年) 1223編 大賞 該当作なし
優秀賞 「月のうた」 穂高明 2007年10月 2011年4月
奨励賞 「ラブ・パレード」 秋山寛
奨励賞 「ガレキの下で思う」 山下貴光 2012年07月[注 6]
候補 「秋鮭と無断欠勤」 十川靖生
「オレンジソックスの甲子園」 後藤敏彦
「孤高の犯罪者ここに誕生す」 中岡経光
第3回(2008年) 1109編 大賞 該当作なし
優秀賞 「ロッカー」[注 7] 小野寺史宜[注 8] 2008年11月 2012年1月[注 9]
特別賞 「RANK」 真藤順丈 2009年5月 2011年12月
特別賞 「夏の終わりのトラヴィアータ」[注 10] 伊吹有喜[注 11] 2009年6月 2011年4月
候補 「涙のあとには虹が出る」 藤ノ木陵
「魚」 千早茜 2009年1月[注 12] 2012年1月[注 13]
第4回(2009年) 1179編 該当作なし
候補 「雪洞や、雪洞や」 小松エメル
「ストラグル」 佐藤青南[注 14]
「エイリアンギターネイバーフッド」 花魚・クジョー
「ひらさか」 佳原衣里
「色とりどりの」 宮原さと子
第5回(2010年) 1285編 大賞 KAGEROU 齋藤智裕[注 15] 2010年12月
特別賞 銀色のマーメイド[注 16] 古内一絵 2011年4月 2013年4月
特別賞 「アゲイン」 浜口倫太郎 2011年4月 2014年2月[注 17]
奨励賞 「仁侠ダディ」 東朔水
奨励賞 「龍へ向かう」 中山良太
候補 「ラーメンガールズの奇跡」 田中宏昌
「連翹荘綺譚」 知野みさき

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 刊行時『削除ボーイズ0326』に改題
  2. ^ 刊行時「アンクレット・タワー」に改題
  3. ^ 刊行時「ミツメテイタイ」に改題
  4. ^ 第16回電撃小説大賞(メディアワークス文庫賞)を受賞
  5. ^ メディアワークス文庫
  6. ^ 『ガレキノシタ』に改題。実業之日本社
  7. ^ 刊行時「ROCKER」に改題
  8. ^ 「晴海親房」より改名
  9. ^ ポプラ文庫ピュアフル
  10. ^ 刊行時「風待ちのひと」に改題
  11. ^ 「永島順子」より改名
  12. ^ 『魚神』に改題。集英社
  13. ^ 集英社文庫
  14. ^ 「佐藤菁南」より改名
  15. ^ 「齋藤智」より改名
  16. ^ 刊行時『快晴フライング』に改題
  17. ^ 『もういっぺん。』に改題

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]