ボーダーラインシフト

ボーダーラインシフト: Border Line Shift ; BLS)は、[1]精神科医である市橋秀夫により考案された、医療機関が境界性パーソナリティ障害(BPD)患者の操作性に効果的に対処する為の治療指針である。十箇条から成る。

十箇条[編集]

  • ボーダーラインシフト[注 1]
  1. なにかしてあげてはならない。
  2. 医師の指示以外のことを行ってはならない。
  3. 話を聞いてあげてもよいが、患者に入れあげない。
  4. 他のスタッフに対する批判を真に受けない。患者の話を真に受けない。自分に対する陰性感情は「症状」の1つと割り切ること。
  5. 起こしたことの責任を患者自身に引き受けさせること。
  6. 大丈夫と言ってあげること。
  7. 互いに情報を綿密に交換する。
  8. 自殺企図などの深刻な行動化が起こっても、過剰反応しない。たじろがない。
  9. 患者の冗談やユーモアの才能を引き出すこと。
  10. 待つこと、我慢させることが治療の力になる。

注釈[編集]

  1. ^ 市橋秀夫:境界性人格障害の治療技法.精神科治療学 (13)増刊号; 105-110, 1998 により一部改変された。

脚注[編集]

  1. ^ 市橋秀夫:境界人格障害の治療.日本精神病院協会雑誌 8(12); 1118-1125, 1989 及び 市橋秀夫:境界人格障害の初期治療.精神科治療学 6(7); 789-800, 1991

関連人物[編集]

関連項目[編集]