ホンダ・S800

ホンダ・S800
AS800型
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1966年-1970年
ボディ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドア オープン/クーペ
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン AS800E型:791cc 直列4気筒 DOHC
最高出力 70PS/8,000rpm
最大トルク 6.7kgf·m/6,000rpm
変速機 4速MT
サスペンション
ダブルウィッシュボーン/トーションバー
5リンク・コイル・リジッド
車両寸法
ホイールベース 2,000mm
全長 3,335mm
全幅 1,400mm
全高 1,215mm
車両重量 755kg
その他
最高速度 160km/h
最小回転半径 4.4m
系譜
先代 ホンダ・S600
後継 ホンダ・S2000
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S800(エスはっぴゃく)は、本田技研工業がかつて生産、販売していた小型スポーツカーである。

略称は「S8(エスハチ)」。

概要[編集]

ホンダ・S500ホンダ・S600に引き続き、Sシリーズの第3弾として1966年1月から1970年5月の間に生産され、それまでと同様に京浜精機製作所製の4連CVキャブレターと、等長エキゾーストマニホールドを装備している。水冷直列4気筒DOHCエンジンをフロントへ縦置きとされ、デフから先の動力伝達に2本のローラーチェーンを用いる後輪独立懸架が主な特徴である。ブレーキは前後ともドラムブレーキだが、オプション装備としてフロントディスクブレーキが選択可能だった[1]

シリーズ3作目となるエンジンは、ボア×ストロークがφ60.0mm×70.0mmまで拡大され、排気量は791cc、圧縮比は9.2:1となり、最高出力は70PS/8,000rpm、最大トルクは6.7kgf·m/6,000rpmまで向上し、0 - 400m加速は16.9秒、最高速度は160km/hと発表された[1]。エンジンフードの右側にはパワーバルジがあるが、これはダミーである(機械式のインジェクション搭載計画の名残との説[2]があるが、パワーバルジをデザインした当事者である岩倉信弥は自身のコラム[3]で、パワーバルジは外観上の特徴を求める本田宗一郎の要求を満たすべく設けたもので、機能的な意味合いはなかったことを明かしている)。

ボディータイプも従来通りの、オープンシューティングブレーク風のクーペ2種類が用意された。

先述のとおり、当初はチェーンドライブであり、リアサスペンションはチェーンケース自体がトレーリングアームを兼ね、それにコイルスプリングを組み合わせた仕様だったが、1966年4月に一般的なコイルスプリングと4リンク+パナールロッドのリジッドアクスルの組み合わせとなった(ホンダはライブアクスル方式と呼称した)[1]

1968年5月には海外向け(AES800C)特に北米向けを基本に国内向け(AS800C)に手直ししたS800Mが発売された[1]。フロントディスクブレーキ]や13インチラジアルタイヤ、オートチューニングラジオ、ヒーター、サブマフラー、さらにフロントフェンダー、リヤクオーターにはサイドマーカーが装備されている。S800Mでは国内向けはオープンのみでクーペは廃止された。

1970年7月をもって生産が終了した。総生産台数は11,406台であった[1]

搭載エンジン[編集]

AS800E型エンジン
AS800E型

S800を題材とした作品[編集]

テレビドラマ[編集]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f ホンダS800/S800M(昭和41/1966年1月発売・AS800E型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト033】”. Webモーターマガジン (2024年2月8日). 2024年4月22日閲覧。
  2. ^ SPORTS DRIVE WEB|Spirit|ミニフォーラム 「S」のメカニズム OBエンジニアに聞く”. Honda. 2019年6月1日閲覧。
  3. ^ 第5話 「200ccの見せ方」|社長の経営セミナー・本・CD&DVD”. 日本経営合理化協会. 2019年6月1日閲覧。
  4. ^ 憧れた2シーターS800!どんな燃費だったのか見てみましょう!”. cargeek (2015年12月15日). 2024年4月22日閲覧。
  5. ^ "プレミアムドラマ「グレースの履歴」新たな出演者決定のお知らせ". NHK. 2023年2月9日. 2023年2月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月11日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]