パパイン

パパインファミリー システインプロテアーゼ
パパイヤCarica papaya)由来のパパイン
識別子
略号 Peptidase_C1
Pfam PF00112
InterPro IPR000668
PROSITE PDOC00126
SCOP 1aec
SUPERFAMILY 1aec
利用可能な蛋白質構造:
Pfam structures
PDB RCSB PDB; PDBe; PDBj
PDBsum structure summary
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パパイン
識別子
EC番号 3.4.22.2
CAS登録番号 9001-73-4
データベース
IntEnz IntEnz view
BRENDA BRENDA entry
ExPASy NiceZyme view
KEGG KEGG entry
MetaCyc metabolic pathway
PRIAM profile
PDB構造 RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
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パパイン: papainEC 3.4.22.2)は、プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の中のシステインプロテアーゼに分類される酵素植物由来のプロテアーゼとしてはもっとも研究が進んでいるもののひとつである。

概要[編集]

パパイアCarica papaya)から見つかったことからこの名前がつけられた。熟したパパイアにはパパインはほとんど含まれない。同様の酵素(ブロメライン)が生のパイナップルの果実に豊富に含まれる。ブロメラインは肉を柔らかくすることから、酢豚などの料理に用いられるが、一般には酵素は加熱により活性を失うため、加工時に加熱処理されている缶詰の果実ではこのような効果はない。キウイフルーツアクチニジンイチジクフィシンも同様な酵素である。

触媒残基システインヒスチジンで、システイン残基のチオール基硫黄原子がペプチド結合カルボニル炭素に求核攻撃を行うことから、タンパク質やペプチドの加水分解が始まる。塩基性アミノ酸グリシン及びロイシンと続くアミノ酸とのペプチド結合を切断する。

パパインは、ロイペプチンなどのペプチド系阻害剤や、システイン残基(チオール基)修飾試薬(水銀化合物など)によって阻害される。

日本国外では、傷の壊死組織を除去する目的でパパインの軟膏が利用できる国もあり、健康な皮膚組織には影響を与えにくい[1]。似た医薬品として、日本ではブロメライン軟膏がある。パパインが含まれるパックや洗顔料も市販されている。

出典[編集]

  1. ^ Leite AP, de Oliveira BG, Soares MF, Barrocas DL (2012-9). “Use and effectiveness of papain in the wound healing process: a systematic review”. Rev Gaucha Enferm 33 (3): 198–207. doi:10.1590/s1983-14472012000300026. PMID 23405827. https://doi.org/10.1590/s1983-14472012000300026. 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]