バーバ・ヤーガ (リャードフ)

バーバ・ヤガー』(ロシア語: Баба Яга作品56は、アナトーリ・リャードフが作曲した管弦楽曲。『ロシア民話に寄せる絵』(Картинка к русской народной сказке)という副題を持つ。アレクサンドル・アファナーシェフ編纂の『ロシア民話集』に収められた『美しいワシリーサ』に登場するバーバ・ヤガーの様子を描写している。1891年頃から1904年にかけて作曲された[1]。演奏時間は3分前後。日本語訳題は『バーバ・ヤーガ』とされることが多い。

初演[編集]

1904年3月18日フェリックス・ブルーメンフェルトの指揮によりサンクトペテルブルクにて初演[1]

編成[編集]

ピッコロフルート2、オーボエ2、コーラングレクラリネット2、バス・クラリネットファゴット2、コントラファゴットホルン4、トランペット2、トロンボーン3、チューバティンパニ木琴シンバルバスドラム弦五部[2]

構成[編集]

バーバ・ヤガー ヴィクトル・ヴァスネツォフ作(1917年)。

標題は次のとおり。

「バーバ・ヤガーが庭に出て口笛を吹くと、彼女の前にが現れた。バーバ・ヤガーは臼に乗り、杵を使って臼を動かし、箒で動いた跡を掃き消して、庭から飛び去った。しばらくすると森の中でざわめきが聞こえ出した。木がぱちぱち音を出して裂け、枯葉がかさかさ鳴っていた。」

曲はバーバ・ヤガーの吹く口笛の描写で始まる。臼、杵、箒が登場し、ファゴットでバーバ・ヤガーの主題が奏される。続いてバーバ・ヤガーの飛翔、森のざわめきが描写され、最後は急速に静まり、再びバーバ・ヤガーの口笛が奏されて終わる。

脚注[編集]

  1. ^ a b 「ロシア音楽事典」p.265「バーバ・ヤガー」の項による。
  2. ^ 「最新名曲解説全集5 管弦楽曲II」p.365-367「バーバ・ヤガー」の項による。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]