デ・トマソ・ロンシャン

デ・トマソ・ロンシャン
概要
販売期間 1972年 - 1989年
デザイン カロッツェリア・ギア
ボディ
乗車定員 4名
ボディタイプ 2ドア クーペ
駆動方式 FR
パワートレイン
エンジン OHV・V型8気筒5,763cc300馬力/5,400rpm
変速機 5速MT/3速AT
前後とも独立 ダブルウィッシュボーン コイル
前後とも独立 ダブルウィッシュボーン コイル
車両寸法
ホイールベース 2,600mm
全長 4,520mm
全幅 1,840mm
全高 1,290mm
車両重量 1,700kg
その他
最高速度 240km/h
生産台数 409台
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ロンシャンLongchamp )はイタリアの自動車メーカー・デ・トマソが1972年から1989年まで生産したフロントエンジンの2ドア・クーペのプレスティッジ・カーである。ロンシャンという名称はフランスパリロンシャン競馬場に因んでいる。

概要[編集]

1970年にデビューしていた4ドア車・ドーヴィルのシャシーをベースにホイールベースを短縮し、「パンテーラ」と「ドーヴィル」を手がけたカロッツェリア・ギアのチーフ・スタイリスト、トム・ジャーダがデザインし、ギアが製造する2ドア2+2座席のノッチバックスタイルのボディを着せたモデルである。1972年のトリノ自動車ショーにおいて発表された。同じジャーダによるデザインでも、「ジャガー・XJ」に似ていた「ドーヴィル」とは異なり「パンテーラ」のような面構成のスタイルになっており、デ・トマソらしさを保っている。

エンジンについても「パンテーラ」や「ドーヴィル」と同じ米国フォード製の「クリーブランド351」型5,763cc(351cu-in)330馬力[1]エンジンが搭載され、「ドーヴィル」よりも軽量な車体のため、最高速度は10km/h速い240km/hと公表された。ドーヴィルよりもややスポーティーな性格付けのため、トランスミッションはフォード製3速オートマチック(C-6型「クルーズ・オ・マティック」)の他、ZF製5速マニュアルも選択可能で、後者は17台に装着された。

ロンシャンは1989年までに409台が生産された。日本にも輸入され[2]ガレーヂ伊太利屋が販売した。

モデル[編集]

1975年にアレハンドロ・デ・トマソマセラティを傘下に収めたことによって、翌1976年春のジュネーブ・モーターショーではピエトロ・フルアにロンシャンの前後を化粧直しさせて、マセラティ自製のV8エンジンを搭載した「マセラティ・キャラミ」が登場し、ロンシャンと並行して1983年まで生産された。

1980年のトリノ自動車ショーにおいて「ロンシャンGTS」が発表された。オーバーフェンダーと太いピレリP7タイヤが装着されたホットモデルである。同時にミラノのカロッツェリア・Pavesiが製造する2ドア・スパイダーも追加された。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 後期型は排気ガス対策のため270馬力にパワーダウンした。
  2. ^ スパイダーはその内14台であった。