テイク・イット・トゥ・ザ・リミット (イーグルスの曲)

イーグルス > イーグルスの作品 > テイク・イット・トゥ・ザ・リミット (イーグルスの曲)
テイク・イット・トゥ・ザ・リミット
イーグルスシングル
初出アルバム『呪われた夜
B面 アフター・ザ・スリル・イズ・ゴーン
リリース
規格 7インチ・シングル
録音 1975年
ジャンル ソフトロック
時間
レーベル アサイラム・レコード
作詞・作曲 ランディ・マイズナードン・ヘンリーグレン・フライ
プロデュース ビル・シムジク
チャート最高順位
イーグルス シングル 年表
いつわりの瞳
(1975年9月)
テイク・イット・トゥ・ザ・リミット
(1975年11月)
ニュー・キッド・イン・タウン
(1976年12月)
ミュージックビデオ
「Take It to the Limit (Live 1977)」 - YouTube
テンプレートを表示

テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」 (Take It to the Limit) は、イーグルスによる4枚目のアルバム『呪われた夜』に収録された楽曲であり、アルバムから3番目のシングルとして1975年11月15日にリリースされた[1]Billboard Hot 100では4位に達し、イギリスでは12位とイーグルスで最も成功した楽曲の一つである。

この曲は、イーグルスのメンバーであるランディ・マイズナードン・ヘンリーグレン・フライによって書かれた。リードヴォーカルをとるマイズナーは、彼のソロ・アルバムでも収録している。アルバム『呪われた夜』のレコーディングのときが来てもこの曲は未完成であり、ヘンリーとフライがマイズナーをアシストして完成した。

イーグルスのバージョン[編集]

「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」は、バンドのシングルとしては珍しく、A面ではランディ・マイズナーがソロでリードをとり、A面でドン・ヘンリーまたはグレン・フライ以外のメンバーがリードをとった初めてのシングルである(この後、ティモシー・シュミットも「言い出せなくて」でA面のリードをとった)。また、オリジナルメンバーであるバーニー・レドンがギタリストのジョー・ウォルシュと入れ替わる前の最後のシングルでもある。シングルバージョンは、長さが3分48秒で、アルバムバージョンよりほぼ1分短くなっている。「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」は、4分の3拍子で書かれたイーグルスの数曲のうちの1つである。(ほかに『呪われた夜』に収録されている「ハリウッド・ワルツ」や『ならず者』 (1973年) に収録されているマイズナー、ヘンリー、フライの「サタデイ・ナイト」(レドンとの共作)、『ホテル・カリフォルニア』 (1976年) に収録されている「お前を夢みて」がイーグルスの著名なワルツとしてある[2]。)

マイズナーは、1977年9月、『ホテル・カリフォルニア』ツアーの後にバンドを脱退する[3]。イーグルスのバイオグラフィー『To the Limit: The Untold Story of the Eagles』によれば、この曲のラストでのマイズナーのファルセットボイスは、ファンに人気であり、コンサートの盛り上がりの一つであった。したがって、コンサートでは必ず演奏するべきだとフライは主張したが、マイズナーは嫌がったため、大きな口論のもととなった。ジョー・ウォルシュによれば、マイズナーはこの曲を演奏するのを楽しんでいたが、歌わされるのは好きではなかった。(マイズナーが音を外すと、ドン・ヘンリーが厳しく叱責するために、マイズナーは胃潰瘍になっていた)マイズナーがイーグルスから脱退する直前には、フライはマイズナーにこの曲を歌わせるためにバックステージで体を張った口論をした。この曲は、1999年のロサンゼルス・ステイプルズ・センターのライヴで復活した。また、2004年、2005年のフェアウェル1ツアーやその後のツアーでも同様にグレンによって歌われている。

この曲はマイズナーの最初のソロアルバム『ランディ・マイズナー』でも、デヴィッド・キャシディがバッキングヴォーカルに参加して再収録されている。

担当[編集]

チャート[編集]

チャート (1975) 最高
順位
U.S. Billboard Hot 100 4
U.S. Billboard Hot Adult Contemporary Tracks 4
カナダ RPM Top Singles 16
カナダ RPM Adult Contemporary Tracks 6
全英シングルチャート 12

ウィリー・ネルソン&ウェイロン・ジェニングスのバージョン[編集]

テイク・イット・トゥ・ザ・リミット
ウィリー・ネルソンウェイロン・ジェニングスシングル
初出アルバム『テイク・イット・トゥ・ザ・リミット
リリース
ジャンル カントリー・ミュージック
時間
レーベル コロムビア・レコード
プロデュース ウィリー・ネルソン、ウェイロン・ジェニングス
ウィリー・ネルソンのシングル 年表
Why Do I Have to Choose
(1983)
テイク・イット・トゥ・ザ・リミット
(1983)
Without a Song
(1984)
ウェイロン・ジェニングスのシングル 年表
Hold On, I'm Comin'
(1983)
テイク・イット・トゥ・ザ・リミット
(1983)
The Conversation
(1983)
テンプレートを表示

この曲は、カントリーミュージシャンのウィリー・ネルソンウェイロン・ジェニングスによって彼らのデュエットアルバム『テイク・イット・トゥ・ザ・リミット』 (1983年) の表題曲としてカバーされている。

チャート[編集]

チャート (1983-1984) 最高
順位
U.S. Billboard Hot Country Singles 8
U.S. Billboard Bubbling Under Hot 100 2
U.S. Billboard Adult Contemporary Tracks 31
カナダ RPM Country Tracks 1

その他[編集]

  • デイヴ・メイソンはこの曲をカバーしている。
  • 1977年のクリストのドキュメンタリー『Running Fence』のためにジル・ランカスターがこの曲をカバーした。
  • エタ・ジェイムズの1978年のアルバム『夜のしじまに (Deep in the Night)』に収録。
  • シェールは1979-1980年に行われた最初のソロツアーでこの曲を披露し、1989-1990年の「Heart of Stone Tour」でも再び演奏した。
  • 1993年、スージー・ボガスはアルバム『Common Thread: The Songs of the Eagles』でこの曲を収録した。
  • サラ・ドーターは、1999年のアルバム『Day One'』でこの曲をカバーした。
  • リチャード・マークスは、よくコンサートでこの曲をカバーしている。1987年のパフォーマンスの1つは、映像化された。このとき、共にイーグルスとポコの元ベーシストであるマイズナーとティモシー・B・シュミットが初めて共演した(2人は、ロックの殿堂でも共演している)。マイズナーは12弦アコースティックギターを演奏し、シュミットはバッキングヴォーカルをとった。

出典[編集]

  1. ^ a b 45cat - Eagles - Take It To The Limit / After The Thrill Is Gone - Asylum - USA - E-45293
  2. ^ Marcus, Greil (2007). Stranded: Rock and roll for a desert island (2nd Da Capo Press Edition ed.). New York: Da Capo Press (Perseus Books Group). p. 87. ISBN 978-0-306-80682-7 
  3. ^ Eagles - Biography”. Billboard. 2014年5月24日閲覧。

外部リンク[編集]