ティルソ・デ・モリーナ

ティルソ・デ・モリーナ(Tirso de Molina, 1579年10月 - 1648年3月12日)は、スペイン劇作家。スペイン文化の黄金時代、とくにスペイン黄金世紀演劇を代表する人物の一人である。

来歴[編集]

そもそもの名前はガブリエル・テジェス(Gabriel Tellez)と言い、マドリードにて生まれた。アルカラ・デ・エナーレス大学で学び、1600年に「メルセス修道会(Orden Real y Militar de Nuestra Señora de la Merced de la Redención de los Cautivos)」に入会する。1601年にはグアダラハラ修道院に入り、1615年まで戯曲を書いて過ごした。

1615年から1617年にかけて西インド諸島に派遣され、1617年からはマドリードのメルセス修道会の修道院に入り、マドリードの詩作アカデミー(Academía poetica de Madrid)に関わる。その後1624年に最初の著作を発表し、ロペ・デ・ベガフランシスコ・デ・ケベードらと交流を深め、クルテラニスモ(誇飾主義)を厳しく批判しながら、スペイン文学で数々の名作を遺した。

日本語訳[編集]

  • 戯曲「不信心ゆえ地獄堕ち」-『スペイン黄金世紀演劇集』(牛島信明編訳、名古屋大学出版会、2003年)
  • 戯曲「セビーリャの色事師と石の招客」-『バロック演劇名作集』(佐竹謙一訳、「スペイン中世・黄金世紀文学選集7」国書刊行会、1994年)
    • 新版『セビーリャの色事師と石の招客 他一篇』(岩波文庫、2014年)- 他は「緑色のズボンをはいたドン・ヒル」