チャールズ・アルジャーノン・パーソンズ

サー・チャールズ・A・パーソンズ
Sir Charles A. Parsons
生誕 (1854-06-13) 1854年6月13日
イギリスの旗 イギリス ロンドン
死没 (1931-02-11) 1931年2月11日(76歳没)
ジャマイカ キングストン
国籍 イギリスの旗 イギリス
研究分野 工学
出身校 ダブリン大学トリニティ・カレッジ
ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ英語版
主な業績 蒸気タービンの発明
主な受賞歴 ランフォード・メダル(1902年)
フランクリン・メダル(1920年)
コプリ・メダル(1928年)
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サー・チャールズ・アルジャーノン・パーソンズ(Sir Charles Algernon Parsons1854年6月13日- 1931年2月11日)は、イギリスの技術者。メリット勲章勲爵士(OM)、バス勲章ナイト・コマンダー勲爵士(KCB)、王立協会フェロー(FRS)。蒸気タービンの発明で知られる。

生涯[編集]

有名な天文学者の第3代ロス伯爵英語版ウィリアム・パーソンズ(ロス卿)の息子である。ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ英語版で学び技術者になった。艦船などの動力の分野、電気技術分野、光学装置(サーチライト望遠鏡)の分野で活躍した。

ニューカッスルに自分の会社を設立した。1884年に特許を取得した蒸気タービンの優秀性をアピールするために、1897年ポーツマスヴィクトリア女王観艦式に、蒸気タービンを搭載した実験艇タービニアのデモンストレーションを行ったのが有名である[1]。タービニアはニューカッスルの博物館に展示されている。

この特許では、蒸気がタービンを通過するときにそのスピードを減速制御するように、(タービン翼を)多段階にした。タービン翼の回転には、蒸気が各段の翼を通過するときの反動力を利用し、従来のレシプロエンジンに比べ、熱効率が圧倒的に良く、発電にも革新をもたらし、従来のダイナモ発電が1000-1500回転/分だったが、パーソンズのタービンでは18000回転/分を実現した[1]。パーソンズは独自のタービン発電機も製造し、イギリス諸島全土をはじめ、世界中に設置し始めた[1]

1923年、シカゴに出力5万キロワットの当時世界最大の発電所の設計を請け負った[1]。パーソンズ社は近年まで存続していたが、1990年代後半シーメンス社の子会社となった。

パーソンズは初期の空気圧式蓄音機であるAuxetophoneの開発者としても知られている[2]1898年王立協会フェローに選出。

栄誉・受賞[編集]

王立協会から1902年ランフォード・メダル、1918年にベーカリアン・メダル1928年コプリ・メダルを受賞した[3]。1920年にフランクリン・メダル、1923年にファラデー・メダルを受賞。

1904年バス勲章コンパニオンを[4]1911年にバス勲章ナイト・コマンダーを[5]1927年メリット勲章を叙勲された[6]

出典[編集]

  1. ^ a b c d エリック・シャリーン『図説 世界史を変えた50の機械』原書房、2013年、ISBN 9784562049233
  2. ^ Reiss, Eric (2007). The compleat talking machine: a collector's guide to antique phonographs. Chandler, Ariz: Sonoran Pub. p. 217. ISBN 1886606226.
  3. ^ "Parsons; Sir; Charles Algernon (1854 - 1931); engineer". Record (英語). The Royal Society. 2012年3月31日閲覧
  4. ^ "No. 27734". The London Gazette (英語). 11 November 1904. p. 7261. 2012年3月31日閲覧
  5. ^ "No. 28505". The London Gazette (Supplement) (英語). 16 June 1911. p. 4592. 2012年3月31日閲覧
  6. ^ "No. 33280". The London Gazette (Supplement) (英語). 31 May 1927. p. 3606. 2012年3月31日閲覧