タフタ

タフタ: taffetas: tafeta)とは、表面が平滑で光沢のある平織地の織物の一種[1]。名前はペルシア語で「紡ぐ」あるいは「撚糸(ねんし)で織った」を意味する「تافته」(taftah)に由来する[2]日本語では、琥珀織に似ることから薄琥珀(うすこはく)とも呼ばれる。元々は、絹織物であったが、後に他の素材でも作られるようになり、ナイロン製のナイロンタフタなどもある。

先練りにした生糸のうち、細いものを経糸に太いものを緯糸にして織りだすもので、経糸は緯糸より本数が多く2倍ほどになる。この太い横糸がごく細い粗い畝を表面に浮き出させている。地には張りがあり、軽く薄い布地の割には固さを感じる。同じ絹の平織服地であるファイユはタフタよりも厚手だが、より柔らかい。独特の硬い光沢があり、経糸と緯糸に違う色を使った玉虫織りのタフタも存在する[1]。一般的に、リボン、女性用服地などに用いられる他、滑りが良いことから衣服の裏地、洋傘地などにも使われる。

脚注[編集]

  1. ^ a b 林田隆夫. “洋装における絹素材の展開”. 農業・食品産業技術総合研究機構. 2020年7月12日閲覧。
  2. ^ 『服装大百科事典』、p.637。

参考文献[編集]

  • 野木和志『服地がわかる辞典』日本実業出版社
  • 服装文化協会『服装大百科事典 上巻』1979年、文化出版局。