辻村寿三郎

つじむら じゅさぶろう
辻村 寿三郎
生年月日 (1933-11-11) 1933年11月11日
没年月日 (2023-02-05) 2023年2月5日(89歳没)
別名 辻村 ジュサブロー
出身地 日本の旗 日本広島県三次市
出生地 満洲国の旗 満洲国錦州省
国籍 日本の旗 日本
職業 創作人形師
活動期間 1959年 - 2023年
公式サイト
辻村寿三郎公式ホームページ

辻村 寿三郎(つじむら じゅさぶろう)1933年昭和8年)11月11日 - 2023年令和5年)2月5日[1])は、日本の人形作家、人形操作師。アートディレクター。旧名は辻村ジュサブロー。 

年譜[編集]

人物[編集]

その異才ぶりを遺憾なく発揮し、数々の創作人形の発表、人形芝居の上演、舞台衣裳デザインなど精力的な活動を行った。日本を代表する人形作家でありながら人形の世界にとどまらず、総合的なアーティストとして各方面より大きな注目を集めていた。また人形館(ジュサブロー館)では作品展示の他、アトリエを公開しファンとの交流を図っていた。人形町で唯一人の人形職人であった。

なお人形町にあったジュサブロー館は2015年9月12日をもって閉館。現在、作品は辻村寿三郎人形館に収蔵・展示されている[3]

文楽人形遣いの2代目桐竹紋十郎に人形制作のいろはを教わった[4]

2021年に弟子の川崎員奥(かわさき・かずお)が二代目辻村寿三郎を襲名。人形町にあったアトリエの雰囲気を再現した工房「木綿兎-もめんと-」(三次市)を拠点に活動している[5]

九州とのつながり[編集]

2005年、辻村が行橋市で行われたあるイベントに呼ばれた際、人形操作を披露。その様子に感動した人達の中にいた地元の人形創作グループから指導を依頼される。辻村はつい、「呼ばれれば指導に行くよ」と発言してしまった。結果、行橋市では2006年から辻村が講師を務める人形教室が開講した。これは全国初の試みであり、わざわざ遠方から学びにくる人もいるという。

辻村は2006年10月にNHK北九州放送局で放送された『なんしよ〜ん!?北九州』の「亜紀的茶館」コーナーにゲストとして出演、ギャグを交えた独特の話法で人形の世界、上記のことにまつわるエピソードを語ったほか、人形操作の技も披露した。また、局のキャラクターである“北九さん”に人形作家の視点からの分析を求められた。

2014年 同じ九州出身である漫画家、尾田栄一郎と漫画「ONE PIECE」の画集「COLOR WALK6『GORILLA』」で対談。主人公とその仲間たちの人形を製作した[6]

著書・作品写真集など[編集]

  • 『辻村ジュサブロー作品集「新八犬伝」』日本放送出版協会、1974
  • 『辻村ジュサブロー人形作品集』写真:牧直視 文化出版局 1976
  • 『辻村ジュサブロー作品集「真田十勇士」』高木素生写真 日本放送出版協会 1977
  • 『辻村ジュサブロー万華鏡花』高木素生写真 美術出版社 1980
  • 『人形曼陀羅 自伝随想』求竜堂 1980 のち中公文庫、日本図書センター「人間の記録」
  • 『吉原 失なわれた「文化」を求めて 辻村ジュサブローの世界』監修 八重洲企画 1981
  • 『兎夢』美術出版社 1987
  • 『ジュサブロー満漢全飾』美術出版社 1988
  • 『ジュサブロー : Jusaburo Tsujimura』同朋舎出版 1994
  • 『寿三郎と作る小さな人形たち』日本放送出版協会 1999
  • 『寿三郎の愛しいぬいぐるみ メルヘンの世界』日本放送出版協会 2005

脚注[編集]

  1. ^ a b “人形作家の辻村寿三郎さん死去 89歳 三次市にゆかり”. (2023年2月13日). https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/270081 2023年2月13日閲覧。 
  2. ^ 辻村寿三郎さん死去 「新八犬伝」人形作家、89歳」『時事ドットコムニュース』、2023年2月13日。2023年2月13日閲覧。
  3. ^ 辻村寿三郎公式ホームページ”. 辻村寿三郎. 2023年9月3日閲覧。
  4. ^ NHK教育テレビ知るを楽しむ」2009年3月『人形が教えてくれた』辻村寿三郎 より
  5. ^ アトリエジュサブロー 木綿兎 もめんと”. みよし本通り商店街. 2023年9月3日閲覧。
  6. ^ 『ONE PIECE』と伝説の人形師との夢コラボ作品を「J-WORLD」で展示決定”. ONE PIECE.com (2013年12月30日). 2014年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月18日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]