ジャック・シクマ

ジャック・シクマ
Jack Sikma
引退
ポジション C
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1955-11-14) 1955年11月14日(68歳)
出身地 イリノイ州カンカキー
身長(現役時) 211cm (6 ft 11 in)
体重(現役時) 104kg (229 lb)
キャリア情報
出身 イリノイ・ウェズリアン大学
ドラフト 1977年 8位
永久欠番 スーパーソニックス  43 
選手経歴
1977-1986
1986-1991
シアトル・スーパーソニックス
ミルウォーキー・バックス
指導者経歴
2003-2007
2007-2011
2011-2014
シアトル・スーパーソニックス (AC)
ヒューストン・ロケッツ (AC)
ミネソタ・ティンバーウルブズ (AC)
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

ジャック・ウェイン・シクマ (Jack Wayne Sikma, 1955年11月14日 - ) は、アメリカ合衆国の元プロバスケットボール選手、指導者。身長211cm、体重104kg。ポジションはセンター。リーグ屈指のビッグマンとしてオールスターに7度出場し、2019年にバスケットボール殿堂入りを果たした。1979年シアトル・スーパーソニックス優勝メンバー。

経歴[編集]

シクマはイリノイ州カンカキーで生れ、地元のセント・アン高校で頭角を現した。進学したイリノイ・ウェズリアン大学はNCAA3部の無名校であったが、シクマは4年間で平均21.2得点13.1リバウンドを記録し、通算2,272得点は学校記録となった。

1977年、シクマはNBAドラフト全体8位でシアトル・スーパーソニックスに入団した。1年目は平均10.7得点8.3リバウンドの成績でオールルーキー1stチームに選ばれた。ソニックスはこのシーズンに初のファイナル進出を果たしたが、ワシントン・ブレッツに3勝4敗で敗退した。

2年目の1978-79シーズン、シクマは平均15.6得点12.4リバウンドを記録して初のオールスターに選ばれ、このシーズンから7年連続で平均ダブルダブルとオールスター選出を達成した。シクマやデニス・ジョンソンガス・ウィリアムズを擁したソニックスは2年連続でファイナルに駒を進め、ワシントン・ブレッツを4勝1敗で下して初優勝を果たした。シクマは平均15.8得点14.8リバウンドの活躍で優勝に大きく貢献した。

シクマはその後もリーグを代表するセンターとしてソニックスを牽引した。1982年にはいずれも自己最高となる平均19.6得点12.7リバウンド(リーグ2位)の成績でオールディフェンシブ2ndチームに選ばれた。しかし1985年に指の手術をしたことでパフォーマンスの低下が見られ、それに伴ってチームも低迷した。1986年、シクマはミルウォーキー・バックスに移籍した。ソニックスで記録した通算7,729リバウンドは今なお球団記録である。

バックスでは個人成績はやや低下したが、センターとしての支配力は健在であり、在籍した5シーズン全てでチームをプレーオフに導いた。1988年にはリーグ1位のフリースロー成功率.922を記録しており、51試合連続フリースローミスなしのNBA記録も樹立した。また、1988年まではスリーポイントシュート成功数が計7本であったが、キャリア最後の3シーズンで突如として試投数を増やし、計196本を成功させている(キャリア通算203本)。

シクマは1990-91シーズンを最後に現役を引退した。NBAでの成績は、1,107試合の出場で通算17,287得点10,816リバウンド(平均15.6得点9.8リバウンド)、フリースロー成功率.849であった。

引退後、シクマはソニックス、ヒューストン・ロケッツミネソタ・ティンバーウルブズでアシスタントコーチを務め、後進ビッグマンの育成を行った。シクマの指導を受けた選手の中には姚明ヨナス・ヴァランチューナスらがいる。

1992年、シクマの背番号『43』がソニックスの永久欠番に指定された。

2019年、シクマはバスケットボール殿堂入りを果たした。

プレースタイルと業績[編集]

シクマは、当時のビッグマンとしては異例のシュート力を持ち、現代では珍しくなくなった"ストレッチ5"の先駆けとも言える存在であった。彼のトレードマークとして知られる、頭の後ろから放たれるジャンパーは"シクマ・ムーブ"と呼ばれ、ブロックは極めて困難だった。一方で平均ダブルダブルを8度記録するなど、センターとしての基本的なスキルも優れていた。シクマのプレースタイルはプロ・アマチュア問わず多くの後進ビッグマンに影響を与えており、21世紀に入っても姚明ケビン・ラブといったスター選手に受け継がれている。

個人成績[編集]

* リーグ1位
太字 キャリアハイ
NBAチャンピオン

レギュラーシーズン[編集]

Season Team GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
1977–78 SEA 82 27.3 .455 .777 8.3 1.6 0.8 0.5 10.7
1978–79 82 36.1 .460 .814 12.4 3.2 1.0 0.8 15.6
1979–80 82 34.1 .475 .000 .805 11.1 3.4 0.8 0.9 14.3
1980–81 82 35.6 .454 .000 .823 10.4 3.0 1.0 1.1 18.7
1981–82 82 82 37.2 .479 .154 .855 12.7 3.4 1.2 1.3 19.6
1982–83 75 71 34.2 .464 .000 .837 11.4 3.1 1.2 0.9 18.2
1983–84 82 82 36.5 .499 .000 .856 11.1 4.0 1.2 1.1 19.1
1984–85 68 68 35.3 .489 .200 .852 10.6 4.2 1.2 1.3 18.5
1985–86 80 78 34.9 .462 .000 .864 9.4 3.8 1.2 0.9 17.1
1986–87 MIL 82 82 30.9 .463 .000 .847 10.0 2.5 1.1 1.1 12.7
1987–88 82 82 35.6 .486 .214 .922* 8.6 3.4 1.1 1.0 16.5
1988–89 80 80 32.3 .431 .380 .905 7.8 3.6 1.1 0.8 13.4
1989–90 71 70 31.7 .416 .342 .885 6.9 3.2 1.1 0.7 13.9
1990–91 77 44 25.2 .427 .341 .843 5.7 1.9 0.8 0.8 10.4
Career 1,107 739 33.4 .464 .328 .849 9.8 3.2 1.0 0.9 15.6
All-Star 7 0 21.0 .471 .000 .875 6.0 1.6 1.3 1.0 7.9

プレーオフ[編集]

Year Team GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
1978 SEA 22 31.9 .466 .780 8.1 1.2 0.8 0.5 13.7
1979 17 38.5 .455 .787 11.7 2.5 0.9 1.4 14.8
1980 15 35.6 .399 .000 .852 8.4 3.7 1.1 0.3 11.7
1982 8 39.4 .445 .862 12.1 3.0 1.1 1.0 20.5
1983 2 37.5 .355 .000 .667 13.0 5.5 1.0 1.0 15.0
1984 5 38.6 .500 .000 .857 10.2 1.0 0.6 1.4 22.0
1987 MIL 12 12 35.5 .487 .000 .980 10.8 1.9 1.3 0.8 16.2
1988 5 5 38.0 .461 .000 .833 12.4 2.6 0.4 0.8 19.0
1989 9 9 33.4 .394 .286 .821 5.6 3.3 0.9 0.4 11.7
1990 4 4 29.3 .261 .286 .750 3.5 1.8 0.5 1.0 5.0
1991 3 0 17.0 .400 .500 .500 4.0 2.0 1.7 0.3 4.7
Career 102 30 34.9 .445 .244 .830 9.3 2.4 1.0 0.8 14.3

関連項目[編集]

外部リンク[編集]