サトノアーサー

サトノアーサー
第84回東京優駿パドック
(2017年5月28日)
欧字表記 Satono Arthur[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 青鹿毛[1]
生誕 2014年3月1日[1]
抹消日 2022年4月27日[2][3]
ディープインパクト[1]
King's Rose[1]
母の父 Redoute's Choice[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 (株)サトミホースカンパニー[1]
調教師 池江泰寿栗東[1]
競走成績
生涯成績 28戦5勝[1]
獲得賞金 2億1837万6000円[1]
勝ち鞍
GIII エプソムC 2018年
GIII 関屋記念 2020年
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サトノアーサー(欧字名:Satono Arthur2014年3月1日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2018年エプソムカップ2020年関屋記念

馬名の由来は冠名+伝説上の王「アーサー」から。

経歴[編集]

デビュー前[編集]

2014年3月1日北海道安平町ノーザンファームで誕生した[1]。翌年の2015年セレクトセールに上場し、里見治によって1億9500万円(税抜)で落札された[4]。また、里見が経営する会社であるセガサミーホールディングスの子会社セガ・インタラクティブの競馬メダルゲームSTARHORSE3」のプレイヤーによる公募により馬名が「サトノアーサー」に決定された[5]

2歳(2016年)[編集]

2016年10月1日阪神競馬場で行われた2歳新馬戦川田将雅を鞍上にデビュー。レース中盤までは中団に控えていたが、最後の直線で先に抜け出した3番人気のスズカフロンティアを外から徐々に追い上げていき、並んだところでゴール。写真判定の末、同着となった[6][7]。続く12月4日のシクラメン賞 (500万下) では、2着に2馬身と1/2馬身差で勝利を挙げ、デビューから2連勝で2歳を終えた[8]

3歳(2017年)[編集]

3歳初戦は、きさらぎ賞に出走。不得意な渋った馬場の影響もあり、アメリカズカップの2着に敗れた[9]

次走は、3歳クラシック一冠目である皐月賞への出走を見据え[10]毎日杯に出走。単勝1.2倍という人気に推されながらも、サトノアーサーと同厩舎のアルアインを捕えきれずまたしても2着に敗れた[11]。毎日杯で敗れたことを受け陣営は皐月賞の回避を決断、日本ダービーの出走を決めた[12]。本番の日本ダービーでは重賞未勝利ながらこれまでのパフォーマンスが評価され5番人気に推される、しかし後方から伸び切れず10着に大敗した。秋は神戸新聞杯から始動するもののダービー馬のレイデオロを捉えきれず、またこの時上がり馬として頭角を現していたキセキに続く3着に敗れた。本番の菊花賞では史上類を見ない不良馬場に苦戦し11着と惨敗。クラシック戦線ではいいところなしであった。その後は立て直し12月に行われるマイルのオープン戦であるリゲルステークスに出走、初のマイル戦ながら1番人気に推され、中団から末脚を伸ばすも抜け出したレッドアンシェルに逃げ切られ2着と惜敗した。

4歳(2018年)[編集]

2月の洛陽ステークスから始動。これまで全戦で手綱をとっていた川田騎手の手から離れライアン・ムーアとの初コンビながら鋭い末脚を伸ばし快勝。続く5月のメイステークスでも後方から脚を伸ばすも3着に惜敗。しかし戸崎圭太騎手との新コンビで望んだエプソムカップでは重馬場をものともせず、外から伸びてきたハクサンルドルフを抑え初重賞制覇を果たした[13]。なお2着に負かしたハクサンルドルフに騎乗していたのはかつての主戦騎手であった川田騎手であった。その後は秋まで休養を挟み毎日王冠で始動。2番人気に推されるもののいつもの末脚を披露することができず6着に敗れた[14]

次走はリゲルステークスへの出走が予定されていたが、捻挫をし、靭帯を痛めたため出走回避。長期休養を余儀なくされた[15]

5歳(2019年)[編集]

復帰戦はリステッド競走ポートアイランドステークスに出走。条件戦を3連勝中のロードマイウェイに次ぐ2番人気に推されると直線途中まで脚を貯めて鞍上松山弘平の合図で伸びを見せる。ゴールは先に抜け出したロードマイウェイに僅かに及ばなかったものの、2着に健闘した[16]。年内最終戦のキャピタルステークスも2番人気に推されたが6着に敗れた[17]

6歳(2020年)[編集]

初戦の東京新聞杯(GIII)は3番人気の4着[18]。その後はリステッド競走を連戦し、大阪城ステークスから都大路ステークスまで3連続1番人気に推されたが、3, 2, 3着と惜敗が続いた[19]。2度目の制覇を狙ったエプソムカップ (GIII) でも1番人気に推されたが、不良馬場が響き6着に敗れた[20]

夏の新潟競馬場で行われた関屋記念 (GIII) では混戦模様の中、4番人気の支持を受けた[21]。レースではスタートで出遅れてしまい後方2番手からの競馬となったが、直線半ばまで追い出しを我慢。追い出し始めるとメンバー最速の上がり33秒7の末脚を発揮し、逃げるトロワゼトワルを差し切り1着でゴール。18年エプソムカップ以来2年2カ月振りの勝利となる重賞タイトル2つ目を手にした[22][23]

次走、GIIに昇格した富士ステークスは1番人気に支持されたが、後方から競馬をするが末脚を発揮できず9着に沈んだ[24]

7歳(2021年)[編集]

京都競馬場改修工事により、中京競馬場で行われた京都金杯はトップハンデの57.5 kgを背負い、12着と大敗。その後の東京新聞杯も8着に敗れる。その後は半年の休養に入り、連覇を狙った関屋記念で復帰し11着、久々の2000m戦に出走した新潟記念は7着、初のダート戦となった武蔵野ステークスは16着に敗れる。

8歳(2022年)[編集]

初戦の小倉大賞典は10着に終わる。4月24日のマイラーズカップ9着を最後に現役を引退、4月27日付で競走馬登録を抹消された。引退後は乗馬となる[2][3]

競走成績[編集]

以下の内容は、netkeiba.comの情報[25]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2016.10.01 阪神 2歳新馬 芝2000m(稍) 11 7 9 001.10(1人) 01着 R2:04.8(35.3) -0.0 0川田将雅 55 (スズカフロンティア) 464
0000.12.04 阪神 シクラメン賞 500万下 芝1800m(良) 9 5 5 001.60(1人) 01着 R1:50.8(32.7) -0.6 0川田将雅 55 (シゲルボブキャット) 468
2017.02.05 京都 きさらぎ賞 GIII 芝1800m(重) 8 1 1 001.40(1人) 02着 R1:50:4(36.0) -0.3 0川田将雅 56 アメリカズカップ 474
0000.03.25 阪神 毎日杯 GIII 芝1800m(良) 8 1 1 001.20(1人) 02着 R1:46.6(33.3) -0.1 0川田将雅 56 アルアイン 472
0000.05.28 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 3 6 008.00(5人) 10着 R2:27.6(33.4) -0.7 0川田将雅 57 レイデオロ 466
0000.09.24 阪神 神戸新聞杯 GII 芝2400m(良) 14 2 2 006.90(3人) 03着 R2:25.1(34.4) -0.5 0川田将雅 56 レイデオロ 480
0000.10.22 京都 菊花賞 GI 芝3000m(不) 18 4 8 014.00(5人) 11着 R3:20.9(41.4) -2.0 0川田将雅 57 キセキ 482
0000.12.09 阪神 リゲルS OP 芝1600m(良) 13 6 8 002.80(1人) 02着 R1:33:4(33.7) -0.2 0川田将雅 55 レッドアンシェル 486
2018.02.10 京都 洛陽S OP 芝1600m(稍) 12 3 3 003.20(1人) 01着 R1:36:2(36.6) -0.0 0R.ムーア 56 グァンチャーレ 490
0000.05.19 東京 メイS OP 芝1800m(良) 15 5 9 003.10(2人) 03着 R1:45:8(34.1) -0.2 0H.ボウマン 57 ダイワキャグニー 480
0000.06.10 東京 エプソムC GIII 芝1800m(重) 16 8 16 005.60(2人) 01着 R1:47:4(35.2) -0.1 0戸崎圭太 56 (ハクサンルドルフ) 480
0000.10.07 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(良) 13 4 4 004.70(2人) 06着 R1:45:1(33.6) -0.6 0戸崎圭太 56 アエロリット 484
2019.09.29 阪神 ポートアイランドS L 芝1600m(良) 15 6 10 003.50(2人) 02着 R1:32:7(34.4) -0.0 0松山弘平 57 ロードマイウェイ 482
0000.11.23 東京 キャピタルS L 芝1600m(不) 17 5 10 003.40(2人) 06着 R1:36:4(35.9) -0.6 0C.ルメール 56 ドーヴァー 484
2020.02.09 東京 東京新聞杯 GIII 芝1600m(良) 16 3 5 007.70(3人) 04着 R1:33:2(34.0) -0.2 0田辺裕信 56 プリモシーン 494
0000.03.08 阪神 大阪城S L 芝1800m(稍) 16 7 14 004.10(1人) 03着 R1:47:2(35.2) -0.3 0A.シュタルケ 57 レッドガラン 500
0000.03.29 阪神 六甲S L 芝1600m(稍) 13 7 10 003.10(1人) 02着 R1:34:1(35.0) -0.0 0坂井瑠星 57 ウーリリ 492
0000.05.16 京都 都大路S L 芝1800m(重) 14 5 8 002.90(1人) 03着 R1:48:3(35.2) -0.1 0坂井瑠星 57 ベステンダンク 486
0000.06.14 東京 エプソムC GIII 芝1800m(不) 18 2 4 004.00(1人) 06着 R1:48:0(35.8) -0.3 0D.レーン 56 ダイワキャグニー 482
0000.08.16 新潟 関屋記念 GIII 芝1600m(良) 18 8 17 007.50(4人) 01着 R1:33.1(33.7) -0.2 0戸崎圭太 56 トロワゼトワル 484
0000.10.24 東京 富士S GII 芝1600m(良) 12 4 4 005.00(1人) 09着 R1:34.3(35.4) -0.9 0戸崎圭太 56 ヴァンドギャルド 480
2021.01.05 中京 京都金杯 GIII 芝1600m(良) 16 8 15 025.70(8人) 12着 R1:34.1(34.6) -1.0 0坂井瑠星 57.5 ケイデンスコール 500
0000.02.07 東京 東京新聞杯 GIII 芝1600m(良) 16 5 9 032.9(11人) 08着 R1:33.0(33.5) -0.6 0坂井瑠星 57 カラテ 482
0000.08.15 新潟 関屋記念 GIII 芝1600m(良) 17 6 12 025.30(8人) 11着 R1:33.4(33.9) -0.7 0戸崎圭太 57 ロータスランド 492
0000.09.05 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(良) 17 1 1 048.2(13人) 07着 R1:58.9(34.3) -0.5 0石川裕紀人 57 マイネルファンロン 490
0000.11.13 東京 武蔵野S GIII ダ1600m(稍) 16 7 13 058.2(14人) 16着 R1:37.7(38.1) -2.7 0岩田望来 56 ソリストサンダー 480
2022.02.20 小倉 小倉大賞典 GIII 芝1800m(稍) 16 7 13 045.0(12人) 10着 R1:50.1(36.3) -0.9 0荻野極 57 アリーヴォ 494
0000.04.24 阪神 マイラーズC GII 芝1600m(稍) 15 5 8 112.8(13人) 09着 R1:34.3(35.7) -1.0 0和田竜二 56 ソウルラッシュ 494

血統表[編集]

サトノアーサー血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

ディープインパクト
2002 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo
1969 黒鹿毛
Hail to Reason
1958 黒鹿毛
Cosmah
1953 鹿毛
Wishing Well
1975 鹿毛
Understanding
1963 栗毛
Mountain Flower
1964 鹿毛
父の母
*ウインドインハーヘア
Wind in Her Hair
1991 鹿毛
Alzao
1980 鹿毛
Lyphard
1969 鹿毛
Lady Rebecca
1971 鹿毛
Burghclere
1977 鹿毛
Busted
1963 鹿毛
Highclere
1971 鹿毛

*キングスローズ
King's Rose
2007 青鹿毛
リダウツチョイス
Redoute's Choice
1996 鹿毛
デインヒル
Danehill
1986 鹿毛
Danzig
1977 鹿毛
Razyana
1981 鹿毛
Shantha's Choice
1992 鹿毛
Canny Lad
1987 黒鹿毛
Dancing Show
1983 鹿毛
母の母
Nureyev's Girl
2000 鹿毛
Nureyev
1977 鹿毛
Northern Dancer
1961 鹿毛
Special
1969 鹿毛
Lakab
1990 栗毛
Manila
1983 鹿毛
River Lullaby
1983 鹿毛
母系(F-No.) 4号族(FN:4-m) [§ 3]
5代内の近親交配 Lyphard4×5=9.38%、Northern Dancer5×4×5=12.50% [§ 4]
出典
  1. ^ サトノアーサー 5代血統表 2018年6月10日閲覧
  2. ^ サトノアーサー 5代血統表 2018年6月10日閲覧
  3. ^ サトノアーサー 5代血統表 2018年6月10日閲覧
  4. ^ サトノアーサー 5代血統表 2018年6月10日閲覧

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p サトノアーサー|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年4月24日閲覧。
  2. ^ a b サトノアーサーが競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2022年4月28日). 2022年4月28日閲覧。
  3. ^ a b “サトノアーサー競走馬登録抹消、乗馬に”. 株式会社ネットドリーマーズ. https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=202491 2022年4月28日閲覧。 
  4. ^ セール結果 一般社団法人日本競走馬協会 2018年6月10日閲覧
  5. ^ スターホース3公式サイト
  6. ^ サトノアーサーとスズカフロンティアの1着同着/阪神新馬 netkeiba.com 2016年10月1日配信 2018年6月10日閲覧
  7. ^ 【POG】注目の一戦はスズカフロンティアとサトノアーサーが同着!…阪神新馬 競馬ラボ 2016年10月1日配信 2018年6月10日閲覧。
  8. ^ サトノアーサーが突き抜けデビュー2連勝!/シクラメン賞 netkeiba.com 2016年12月4日配信 2018年6月10日閲覧。
  9. ^ 【きさらぎ賞】(京都)〜アメリカズカップが好位から抜けて重賞初制覇 ラジオNIKKEI 2017年2月5日配信 2018年6月11日閲覧
  10. ^ サトノアーサー気合十分、結果出し皐月賞へ/毎日杯 日刊スポーツ 2017年3月22日配信 2018年6月11日閲覧
  11. ^ アルアインが押し切り重賞初制覇!/毎日杯 netkeiba.com 株式会社ネットドリーマーズ 2017年3月25日配信 2018年6月10日閲覧
  12. ^ 【毎日杯】2着サトノアーサー、ダービー直行 サンスポZBAT!競馬 2017年3月26日配信 2018年6月11日閲覧
  13. ^ 【エプソムC】2番人気のサトノアーサーが半馬身差で重賞初V 戸崎「先々まで楽しみ」”. スポーツ報知 (2018年6月10日). 2019年2月12日閲覧。
  14. ^ INC, SANKEI DIGITAL. “【毎日王冠】サトノアーサーは6着に敗れる 戸崎「もうひとつグッとこなかった」”. サンスポZBAT!競馬. 2019年2月12日閲覧。
  15. ^ サトノアーサー、リゲルSを回避 捻挫し靱帯を痛めたため休養”. スポニチ Sponichi Annex ギャンブル. 2019年2月16日閲覧。
  16. ^ 【ポートアイランドステークス】①ロードマイウェイが4連勝でオープン勝利!サトノアーサーは2着”. いろいろまとめbeans. 2019年10月24日閲覧。
  17. ^ kbn_ykw. “【キャピタルS】7番人気ドーヴァーがリステッド競走2勝目! | 競馬ニュースなら「競馬のおはなし」”. 2020年8月16日閲覧。
  18. ^ 【東京新聞杯】プリモシーン差し切りV! 巻き返し重賞3勝目!/JRAレース結果 | 競馬ニュース - netkeiba.com”. news.netkeiba.com. 2020年8月16日閲覧。
  19. ^ サトノアーサーの競走成績 | 競走馬データ - netkeiba”. netkeiba.com. 2020年8月16日閲覧。
  20. ^ 【エプソムC・敗者の弁】一昨年の覇者で1番人気のサトノアーサーは6着、2番人気ピースワンパラディは7着”. スポーツ報知 (2020年6月14日). 2020年8月16日閲覧。
  21. ^ 関屋記念(G3) オッズ | 2020年8月16日 新潟11R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 2020年8月16日閲覧。
  22. ^ 【関屋記念】豪脚さく裂!!サトノアーサーが重賞V2 | 競馬ニュース - netkeiba.com”. news.netkeiba.com. 2020年8月16日閲覧。
  23. ^ 【勝負の分かれ目 関屋記念】名手のエスコートでサトノアーサーが2年2カ月ぶりの重賞制覇 | 競馬ニュース - netkeiba.com”. news.netkeiba.com. 2020年8月16日閲覧。
  24. ^ 【富士S】1番人気サトノアーサーは9着に沈む 戸崎「馬場の悪いところを通った」”. スポーツ報知 (2020年10月24日). 2021年9月24日閲覧。
  25. ^ サトノアーサー”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2018年6月10日閲覧。

外部リンク[編集]