クヌーズ・レーヴァート
| クヌーズ・レーヴァート Knud Lavard | |
|---|---|
| シュレースヴィヒ公 | |
 クヌーズ・レーヴァート（ヴィーアステズ教会のフレスコ画） | |
| 在位 | 1119年 - 1130年 |
| 出生 | 1096年3月12日 デンマーク、ロスキレ |
| 死去 | 1131年1月7日（34歳没） デンマーク、シェラン島、リングステズ近く、ハーラルステズの森 |
| 埋葬 | デンマーク、リングステズ修道院 → 聖ベント教会 |
| 配偶者 | インゲボルガ・ムスチスラヴナ |
| 子女 | マルガレーテ クリスティン カタリーナ ヴァルデマー1世 |
| 家名 | エストリズセン家 |
| 父親 | デンマーク王エーリク1世 |
| 母親 | ボーディル |
| 宗教 | キリスト教カトリック |
| クヌーズ・レーヴァート | |
|---|---|
| 殉教者 | |
| 生誕 | 1096年3月12日 |
| 死没 | 1131年1月7日（34歳没） |
| 崇敬する教派 | カトリック教会 |
| 列聖日 | 1170年 |
| 列聖決定者 | アレクサンデル3世 |
| 記念日 | 1月7日 |
クヌーズ・レーヴァート（デンマーク語: Knud Lavard, 1096年3月12日 - 1131年1月7日）は、デンマーク王子。シュレースヴィヒ公となり、デンマークと神聖ローマ帝国にまたがる領土の領主としてその両方の臣下となった。クヌーズは従弟マグヌス（後のスウェーデン王マグヌス1世）に暗殺されたが、マグヌスはクヌーズをデンマーク王位継承の対抗者とみなしていた。クヌーズは1170年に列聖された[1][2]。
クヌーズはヴァルデマー1世の父であり、ヴァルデマー2世の祖父である[3][4][5][6]。
生涯[編集]
クヌーズはデンマーク王エーリク1世（1103年没）と妃ボーディルとの間の息子であったが、1104年のデンマーク王選出の際には幼少であったため候補者から外された。クヌーズはヴィーゼ家の一族と共に育ち、ヴィーゼ家は後にクヌーズの最も忠実な支持者となった。1115年、叔父ニルスは、オボトリート族からの攻撃を終わらせるためクヌーズをシュレースヴィヒ公（jarl af Sønderjylland）とした。その後15年間、クヌーズは国境地域の平和を確立する役割を十分に果たし、ホルシュタイン公（Hertug af Holsten）となり、神聖ローマ帝国の臣下となった[7]。
クヌーズは自身の称号をシュレースヴィヒ公（Hertug af Slesvig）と変更したことから、中世ドイツの騎士道的理想と習慣に魅了された最初のデンマーク王族であったようである。クヌーズはその風貌から人気があり、叔父の後継者とみなされていたが、一方でデンマーク王族および貴族の敵も多く、彼らはクヌーズの忠誠心と皇帝ロタール3世との関わりを恐れていた。皇帝ロタール3世はクヌーズを西部のヴェンド人の統治者とみなしていた[8][9]。
ニルスおよびその息子マグヌスも、クヌーズと皇帝との関係を警戒していたようである。1131年1月7日、クヌーズはシェラン島のリングステズ近くのハーラルステズの森で捕らえられ、マグヌスに殺された。リングステズ修道院はデンマークで最も早くに創建されたベネディクト会修道院の一つで、クヌーズの遺体は最初はこの修道院に埋葬された。1157年、クヌーズ・レヴァートの遺体はリングステズの聖ベント教会の新礼拝堂に移された。中世に教会（クヌーズ・レーヴァート教会）がクヌーズの殺された場所に建てられたが、宗教改革ののち消失した。1883年にその廃墟が見つかった。1902年、クヌーズの殺された場所の近くに4メートルの十字架の記念碑が建てられた[10][11]。
クヌーズ・レーヴァートの死後、オボトリート族の領地は2人の族長プリビスラフとニクロトの間で分割された。いくつかの文献では、クヌーズを殺害したのはマグヌスの命を受けた暗殺者によるものとし、また別の文献ではニルス自身によるものとしている。クヌーズの死は断続的に1157年まで続く内戦を引き起こし、それはクヌーズの死後生まれた息子ヴァルデマー1世の勝利によりようやく終結した。クヌーズの暗殺および息子ヴァルデマー1世の即位が1170年のクヌーズが列聖につながったが、この列聖はヴァルデマー1世が要請したことであった。クヌーズの聖名祝日は命日の1月7日である[12][13]。
子女[編集]
クヌーズ・レーヴァートはムスチスラフ1世とスウェーデン王女クリスティーナとの娘インゲボルガと結婚し[14]、4人の子女をもうけた。
- マルガレーテ - スティー・ヴィーゼと結婚、スウェーデン王カール7世の王妃クリスティーナの母。
- クリスティン（1118年頃 - 1139年） - 1133年にノルウェー王マグヌス4世と結婚[15]
- カタリーナ - ニクロトの息子プリスラフと結婚[16]
- ヴァルデマー1世（1131年 - 1182年） - デンマーク王（1146年 - 1182年）
脚注[編集]
- ^ “Knud Lavard”. Danmarks Konger. 2018年1月1日閲覧。
- ^ Carl Frederik Bricka. “Magnus (Nielsen), 1106-1134”. Dansk biografisk Lexikon. 2018年5月1日閲覧。
- ^ “Valdemarstiden 1157-1241”. Aarhus University. 2018年5月1日閲覧。
- ^ “Valdemar den Store”. Kings of Denmark.dk. 2008年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月1日閲覧。
- ^ “Valdemar Sejr”. Kings of Denmark.dk. 2008年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月1日閲覧。
- ^ “Kong Valdemar Sejr”. Danmarks Konger. 2018年5月1日閲覧。
- ^ “Knud Lavard, ca. 1096-1131”. Aarhus University. 2018年1月1日閲覧。
- ^ “Knud Lavard”. Wiki - Ringstedhistorie. 2018年1月1日閲覧。
- ^ “Ved hellig Knuds lidelse”. Heimskringla.no. 2018年5月1日閲覧。
- ^ Haraldsted Sø (Sol og Strand Feriehusudlejning A/S) Archived August 17, 2010, at the Wayback Machine.
- ^ “Knud Lavards Kapel”. Visit Ringsted. 2018年1月1日閲覧。
- ^ Murder at Haraldsted (The Scandinavian Remedy) Archived 2012-03-16 at the Wayback Machine.
- ^ “Den hellige Knut Lavard (~1096-1131)”. Den katolske kirke. 2018年5月1日閲覧。
- ^ “Ingeborg”. Den Store Danske. 2018年5月1日閲覧。
- ^ Nils Petter Thuesen. “Magnus 4 Sigurdsson Blinde”. Norsk biografisk leksikon. 2018年1月1日閲覧。
- ^ Susanne Schurr: Knud Lavard, Jarl in Schleswig. In: Biographisch-Bibliographisches Kirchenlexikon (BBKL). Band 4, Bautz, Herzberg 1992, ISBN 3-88309-038-7, Sp. 183–186.
参考文献[編集]
- Susanne Schurr: Knud Lavard, Jarl in Schleswig. In: Biographisch-Bibliographisches Kirchenlexikon (BBKL). Band 4, Bautz, Herzberg 1992, ISBN 3-88309-038-7, Sp. 183–186.
- Attwater, Donald and Catherine Rachel John (1993) The Penguin Dictionary of Saints. 3rd edition. (New York: Penguin Books) ISBN 0-14-051312-4
- Mortensen, Lars Boje (2006) The Making of Christian Myths in the Periphery of Latin Christendom (Ca. 1000-1300) (Museum Tusculanum Press) ISBN 978-87-635-0407-2
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