カルトゥーシュ


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クフ王の誕生名がカルトゥーシュで囲まれている。

カルトゥーシュ (cartouche) は、古代エジプトで使われていたヒエログリフ文字(記号)の1つで、ファラオの名前を囲む曲線。古代エジプトではシェヌ

Sn
n
nwwV9

[1]と呼ばれる文字であり、シェンを細長く伸ばしたものである。現在でも壁画などに描かれたファラオの名にカルトゥーシュを確認することができる。カルトゥーシュは小銃実包を意味するフランス語で、英語ではカートリッジ (cartridge) にあたる。形状が似ていることからこのように呼ばれるようになった。

カルトゥーシュは、もともとロープの象形文字であり"取り囲むこと・永遠"を意味していた。周りを取り囲み、ファラオの名前を囲み保護しているのである。棒状の部分が結び目をあらわしており、名前は結び目の反対側から読み始める。

カルトゥーシュでファラオ名を囲み始めたのはエジプト古王国第4王朝のスネフェルからとされる。

なお、名前そのものはレン(ren)

r
n
V10

と言った。[1]

エジプト中王国のファラオ、センウセルト1世の名がカルトゥーシュで大きく囲まれている(ベニ・ハッサン)

脚注[編集]

  1. ^ a b 古代エジプト文字手帳

出典[編集]

  • 松本 弥『図説 古代エジプト文字手帳』株式会社 弥呂久、1994年。ISBN 4946482075 

関連項目[編集]

古代エジプト人の魂#レン(名前)