カイル・ギブソン (野球)

カイル・ギブソン
Kyle Gibson
セントルイス・カージナルス #44
フィラデルフィア・フィリーズ時代
(2022年8月13日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 インディアナ州グリーンフィールド
生年月日 (1987-10-23) 1987年10月23日(36歳)
身長
体重
6' 6" =約198.1 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2009年 MLBドラフト1巡目
初出場 2013年6月29日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国

カイル・ベンジャミン・ギブソンKyle Benjamin Gibson, 1987年10月23日 - )は、アメリカ合衆国インディアナ州グリーンフィールド出身のプロ野球選手投手)。右投右打。セントルイス・カージナルス所属。愛称はギビーGibby[1]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

2006年MLBドラフト36巡目(全体1087位)でフィラデルフィア・フィリーズから指名されたが、ミズーリ大学コロンビア校へ進学した。2008年第4回世界大学野球選手権大会アメリカ合衆国代表として出場し、金メダルを獲得した。

プロ入りとツインズ時代[編集]

2009年MLBドラフト1巡目(全体22位)でミネソタ・ツインズから指名され、8月17日に契約。

2010年、傘下のA+級フォートマイヤーズ・ミラクルでプロデビュー。7試合に登板して4勝1敗、防御率1.87、40奪三振を記録した。5月にAA級ニューブリテン・ロックキャッツへ昇格。16試合に先発登板して7勝5敗、防御率3.68、77奪三振を記録した。8月に1年目ながらAAA級ロチェスター・レッドウイングスへ昇格。3試合に登板して防御率1.72を記録した。

2011年はAAA級ロチェスターでプレーし、18試合に先発登板して3勝8敗、防御率4.81、91奪三振を記録した。

2012年はまずルーキー級ガルフ・コーストリーグ・ツインズでプレーし、9試合(先発7試合)に登板して防御率2.45だった。8月13日にA+級フォートマイヤーズへ昇格。2試合に登板後、8月23日にAAA級ロチェスターへ昇格。2試合に先発登板して0勝2敗、防御率9.45だった。オフの11月20日にツインズとメジャー契約を結び、40人枠入りを果たした[2]

2013年3月14日にAAA級ロチェスターへ異動し[3]、そのまま開幕を迎えた。6月24日にメジャーへ初昇格し[4]、6月29日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦で先発起用されメジャーデビュー。6回を投げ、8安打2失点5奪三振に抑え、メジャー初勝利を挙げた[5]。8月19日にAAA級ロチェスターへ降格した[6]。この年メジャーは10試合に先発登板して2勝4敗、防御率6.53、29奪三振を記録した。

2014年2月28日にツインズと1年契約に合意し[7]、開幕ロースター入りした。同年はシーズン通じて先発ローテーションに定着し、全て先発登板で31試合に投げた。13勝12敗、防御率4.47という成績を残し、メジャー2年目で2桁勝利をクリア。また、179.1イニングで打たれた本塁打は12本だけで、9.0イニングあたりの被本塁打率0.60はリーグ7位の数値だった。守備面でも優れた成績を残しており、無失策・DRS+4という内容だった。

2015年は先発ローテーションの軸となり、チーム最多の194.2イニングに投げた。2年連続2桁勝利、且つチームの勝ち頭となる11勝(11敗)を記録し、145奪三振もチームトップだった。また、この年はメジャー初完投を記録した。

2016年は25試合に先発登板したが、3シーズンぶりに規定投球回未達だった。全体的な投球内容もイマイチで、防御率5.07、6勝11敗と大きく負け越し、3年連続2桁勝利はならなかった。

2017年は29試合先発で12勝10敗と2シーズンぶりに2桁勝利を記録したが、2シーズン連続で規定投球回未達で防御率も前年と同程度であった。

ミネソタ・ツインズ時代
(2018年4月5日)

2018年は自己最多タイの32先発で10勝13敗と負け越したが、自己最多の196.2イニングを投げ防御率(3.62)、奪三振(179)でもベストを記録するなど、投球内容はむしろ改善された。

2019年は自己最多タイの13勝を記録したが、2年ぶりに規定投球回を逃し、防御率4.84と再び調子を落とした。オフの10月31日にFAとなった[8]

レンジャーズ時代[編集]

2019年12月6日にテキサス・レンジャーズと3年総額2800万ドルの契約を結んだ[9]

2021年4月1日のロイヤルズとの開幕戦で自身初めて開幕投手を務めたが、1回持たずに降板するなど炎上した[10]。ただし、その後は持ち直し、前半戦の防御率はア・リーグ1位になるなどの好成績を記録し、7月4日に自身初めてとなるオールスターゲームに選出された[11]。7月13日に開催されたオールスターゲームでは3回裏に3番手として登板してオールスターゲーム初登板を果たした[12]

フィリーズ時代[編集]

2021年7月30日にスペンサー・ハワードケビン・ガウディ英語版ジョシュ・ゲスナーとのトレードで、ハンス・クラウスイアン・ケネディと共にフィラデルフィア・フィリーズへ移籍した[13]

2022年オフの11月6日にFAとなった[14]

オリオールズ時代[編集]

2022年12月6日にボルチモア・オリオールズと1000万ドルの単年契約を結んだ[15][16]

2023年は移籍初年度ながら開幕投手を任された。8月5日のメッツ戦で通算100勝を達成した[17]。オフの11月3日にFAとなった[18]

カージナルス時代[編集]

2023年11月21日にセントルイス・カージナルスとクラブオプション含む1年1200万ドルで契約合意した。

選手としての特徴[編集]

最速96.5mph[19](約155.3km/h)の速球スライダーカッターなどの多彩な変化球を投げる。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2013 MIN 10 10 0 0 0 2 4 0 0 .333 238 51.0 69 7 20 0 5 29 4 0 38 37 6.53 1.75
2014 31 31 0 0 0 13 12 0 0 .520 757 179.1 178 12 57 0 2 107 11 0 91 89 4.47 1.31
2015 32 32 1 0 0 11 11 0 0 .500 821 194.2 186 18 65 6 7 145 7 0 88 83 3.84 1.29
2016 25 25 1 0 0 6 11 0 0 .353 653 147.1 175 20 55 3 4 104 9 0 89 83 5.07 1.56
2017 29 29 0 0 0 12 10 0 0 .545 693 158.0 182 24 60 0 6 121 4 0 93 89 5.07 1.53
2018 32 32 0 0 0 10 13 0 0 .435 826 196.2 177 23 79 2 4 179 8 0 88 79 3.62 1.30
2019 34 29 0 0 0 13 7 0 2 .650 706 160.0 175 23 56 0 7 160 8 0 99 86 4.84 1.44
2020 TEX 12 12 1 1 0 2 6 0 0 .250 301 67.1 73 12 30 1 6 58 1 0 44 40 5.35 1.53
2021 19 19 0 0 0 6 3 0 0 .667 460 113.0 92 9 41 0 5 94 2 0 38 36 2.87 1.18
PHI 12 11 0 0 0 4 6 0 0 .400 294 69.0 66 8 23 2 3 61 0 1 40 39 5.09 1.29
'21計 31 30 0 0 0 10 9 0 0 .526 754 182.0 158 17 64 2 8 155 2 1 78 75 3.71 1.22
2022 31 31 0 0 0 10 8 0 0 .556 718 167.2 176 24 48 0 9 144 4 0 98 94 5.05 1.34
2023 BAL 33 33 0 0 0 15 9 0 0 .625 807 192.0 198 23 55 0 6 157 8 0 101 101 4.73 1.32
MLB:11年 300 294 3 1 0 104 100 0 2 .510 7274 1696.0 1747 203 589 14 64 1359 66 1 907 856 4.54 1.38
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績[編集]



投手(P)












2013 MIN 10 1 4 0 1 1.000
2014 31 30 27 0 3 1.000
2015 32 16 27 1 3 .977
2016 25 12 27 0 1 1.000
2017 29 19 23 0 4 1.000
2018 32 17 23 0 2 1.000
2019 34 10 14 2 3 .923
2020 TEX 12 6 6 0 0 1.000
2021 19 5 12 1 0 .944
PHI 12 6 11 0 2 1.000
'21計 31 11 23 1 2 .971
2022 31 12 17 1 1 .967
2023 BAL 33 15 18 1 2 .971
MLB 300 149 209 6 22 .984
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録[編集]

背番号[編集]

  • 44(2013年 - 2022年、2024年 - )
  • 48(2023年)

代表歴[編集]

  • 第4回世界大学野球選手権大会アメリカ合衆国代表

脚注[編集]

  1. ^ Twins Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年8月30日閲覧
  2. ^ Twins add eight players to Major League roster”. MLB.com Twins Press Release (2012年11月20日). 2014年5月7日閲覧。
  3. ^ Twins option two players; Reassign three to Minor League camp”. MLB.com Twins Press Release (2013年3月14日). 2014年5月7日閲覧。
  4. ^ Twins option Hernandez to Triple-A, will recall Gibson on Tuesday”. MLB.com Twins Press Release (2013年6月23日). 2014年5月7日閲覧。
  5. ^ Scores for Jun 29, 2013”. ESPN MLB (2013年6月29日). 2014年5月7日閲覧。
  6. ^ Twins option Gibson”. MLB.com Twins Press Release (2013年8月19日). 2014年5月7日閲覧。
  7. ^ Twins agree to terms with all players on 40-man roster”. MLB.com Twins Press Release (2014年2月28日). 2014年5月7日閲覧。
  8. ^ Thomas Harrigan, Manny Randhawa and Paul Casella (2019年11月8日). “Here are every team's free agents this winter” (英語). MLB.com. 2019年12月2日閲覧。
  9. ^ Rangers sign free agent RHP Kyle Gibson to three-year contract” (英語). MLB.com (2019年12月6日). 2019年12月7日閲覧。
  10. ^ Kennedi Landry (2021年4月2日). “Fast start fizzles in rocky opener for pitchers” (英語). MLB.com. 2021年4月11日閲覧。
  11. ^ Sarah Langs, Thomas Harrigan (2021年7月11日). “Your 2021 MLB All-Stars by position” (英語). MLB.com. July 13, 2021閲覧。
  12. ^ Kennedi Landry (2021年7月14日). “'Just special': Rangers trio represents in ASG” (英語). MLB.com. 2021年7月31日閲覧。
  13. ^ Phillies Acquire Kyle Gibson, Ian Kennedy For Package Including Spencer Howard” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年7月30日閲覧。
  14. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (2022年11月6日). 2022年11月14日閲覧。
  15. ^ Orioles agree to terms with right-handed pitcher Kyle Gibson” (英語). MLB.com. 2022年12月7日閲覧。
  16. ^ Orioles Agree To One-Year Deal With Kyle Gibson” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年12月7日閲覧。
  17. ^ Bill Ladson (2023年8月5日). “Gibson earns 100th win as O's AL East lead swells” (英語). MLB.com. August 6. 2023閲覧。
  18. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (2023年11月3日). 2023年11月8日閲覧。
  19. ^ 2018年 ヤンキース戦で計測

関連項目[編集]

外部リンク[編集]