オクタゴナル

オクタゴナル
欧字表記 Octagonal
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1992年10月8日
死没 2016年10月15日(24歳没)
Zabeel
Eight Carat
生国 ニュージーランドの旗 ニュージーランド
生産者 Mr P.Hogan, Cambridge Stud
馬主 Woodlands Stud Syndicate
調教師 John R.Hawkesオーストラリア
競走成績
生涯成績 28戦14勝
獲得賞金 589万2231オーストラリア・ドル
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オクタゴナル (Octagonal) は、ニュージーランド産の競走馬種牡馬オーストラリアG1競走を通算10勝、種牡馬としても活躍し、1990年代のオーストラリア競馬を代表する名馬に数えられる。1995/1996年シーズン・オーストラリア年度代表馬。

馬名は英語で「八角形の」を意味する形容詞。愛称は「ビッグ・オー (Big O) 」、「オッキー (Occy) 」。

経歴[編集]

2歳の夏に当たる1994年12月に競走馬としてデビューし、初戦勝利を挙げる。2歳時はサイアーズプロデュースステークス (G1) など5戦3勝、2着2回という非凡な成績を残し、最優秀2歳牡馬に選出される。3歳以降に成長を遂げるとされるザビール産駒の中では、例外的に早期から活躍を見せた。

明け3歳シーズン当初は、しばらく勝ったり負けたりを繰り返し順調さを欠いたが、5戦目に出走したオーストラリア最強馬決定戦・コックスプレートで古馬を破ってレコードタイムで優勝する。ここから一気に調子を上げ、続くG1二連戦こそ僅差の2着に敗れたが、続くシドニー三冠戦のカンタベリーギニーローズヒルギニー、そして最後のオーストラリアンダービーはレースレコードで制覇し、シドニー三冠を達成。ローズヒルギニーとオーストラリアンダービーの間に挟んだメルセデスクラシックも優勝しており、わずか5週間で4つのG1競走に優勝するという快進撃を見せた。これらの成績により、オクタゴナルはこのシーズンの年度代表馬と、最優秀3歳牡馬を受賞した。

最後の競走シーズンとなった4歳時は、春先は不調だったが秋口から再び調子を上げ、GIIアポロステークス2着を経てチッピングノートンステークスオーストラリアンカップ、メルセデスクラシックとG1競走3連勝を果たし健在を示した。そしてその次走のクイーンエリザベスステークス (G1) 2着を最後に競走馬を引退、種牡馬となった。引退に際しては地元シドニーのみならず、全豪各地で引退式が執り行われた。

種牡馬成績[編集]

ウッドランズスタッド傘下のデンマンスタッドで種牡馬入り。初年度産駒から 2003/2004年シーズンのオーストラリア年度代表馬ロンロを送り出し、父子二代での年度代表馬受賞を果たした。また、オセアニアを代表する種牡馬とされながら、その血が北半球に渡ることが極端に少なかった父・ザビールに代わってシャトル種牡馬となり、2001年にフランスへと派遣される。すると同地で生まれた産駒の中からレイヴロック (Laverock) がイスパーン賞とイタリアのジョッキークラブ大賞を制し、父の系統から初のヨーロッパG1競走制覇も果たしている。

ただし、オーストラリアのリーディングサイアーランキングはロンロが活躍した2シーズンにベストテン入りしたのが最高と、総合的には期待を下回る種牡馬成績であった。2008年にウッドランズスタッドがダーレーグループに買収されると、間もなくグループ傘下のツイーンヒルズスタッドに移動。英ダービー馬クエストフォーフェイムとともに繋養されている[1]

年度別競走成績[編集]

  • 2歳-5戦3勝(サイアーズプロデュースステークス・G1、トドマンスリッパートライアルステークス・G2)
    • オーストラリア最優秀2歳牡馬
  • 3歳-11戦7勝(コックスプレート・G1、カンタベリーギニー・G1、ローズヒルギニー・G1、オーストラリアンダービー・G1、メルセデスクラシック・G1、スタンフォックスステークス・G3)
    • オーストラリア年度代表馬、最優秀3歳牡馬
  • 4歳-12戦4勝(アンダーウッドステークス・G1、チッピングノートンステークス・G1、オーストラリアンカップ・G1、メルセデスクラシック・G1)

主な産駒[編集]

※G1競走優勝馬のみ記載。

血統表[編集]

オクタゴナル血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サートリストラム系
[§ 2]

Zabeel 1986
鹿毛 ニュージーランド
父の父
Sir Tristram 1971
鹿毛 アイルランド
Sir Ivor Sir Gaylord
Attica
Isolt Round Table
All My Eye
父の母
Lady Giselle 1982
鹿毛 フランス
Nureyev Northern Dancer
Special
Valderna Val de Loir
Derna

Eight Carat 1975
青鹿毛 イギリス
Pieces of Eight 1963
黒鹿毛 イギリス
Relic War Relic
Bridal Colors
Baby Doll Dante
Bebe Grande
母の母
Klairessa 1969
黒鹿毛 イギリス
Klairon Clarion
Kalmia
Courtessa Supreme Court
Tessa Gillian
母系(F-No.) (FN:9-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Nearco 5・5(母内) [§ 4]
出典
  1. ^ [1]
  2. ^ [2]
  3. ^ [1]
  4. ^ [1]

血統[編集]

半兄にサイアーズプロデュースステークスなど重賞5勝のカープスタッド(Kaapstad:父Sir Tristram)、半姉にキャプテンクックステークス (G1) など重賞3勝のマルキース(Marquise:父Gold and Ivory)、1歳下の全弟にG1競走3勝を挙げているムーアワッド (Mouawad) がいる。オクタゴナルとムーアワッドの活躍期間中、母エイトキャラットは1997年から3シーズン連続でニュージーランドの最優秀繁殖牝馬に選出されている。その半弟にジュライカップキングズスタンドステークスなどの優勝馬ハビビ (Habitbi) 。父ザビールは前述のとおり1990年代の南半球を代表する種牡馬であり、オクタゴナルは当時のオセアニアで最高クラスの良血馬だった。

母系は20世紀の大繁殖牝馬・ムムタズマハル (Mumtaz Mahal) の直系であり、4代母テッサギランはプリンスオブウェールズステークスなどの優勝馬。その全兄にロイヤルチャージャー (Royal Charger) がおり、叔父には競馬にスピード革命をもたらしたとされる種牡馬ナスルーラ (Nasrullah) がいる。

脚注[編集]

  1. ^ a b c Octagonal(NZ)”. JBISサーチ. 2020年7月6日閲覧。
  2. ^ Octagonalの血統表”. netkeiba.com. 2020年7月6日閲覧。

外部リンク[編集]