アメリカ・ユニテリアン協会

アメリカ・ユニテリアン協会
ユニテリアン・ホール(日本)
前身 アメリカの会衆派教会[1]
後継 ユニテリアン・ユニヴァーサリズム協会
設立 1825年 (199年前) (1825)3月26日
解散 1961年
種類 宗教法人
法的地位 会衆派
本部 ボストンマサチューセッツ州 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
貢献地域 アメリカカナダ日本
関連組織 ブリティッシュ・アンド・フォーリン・ユニテリアン協会英語版
ウェブサイト www.tenrikyo.or.jp
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アメリカ・ユニテリアン協会(あめりかゆにてりあんきょうかい、英: the American Unitarian Association)は、かつて存在したアメリカ合衆国ユニテリアン組織。

沿革[編集]

アメリカ合衆国[編集]

1796年、イギリスからアメリカ合衆国に移住したジョゼフ・プリーストリーが、ペンシルバニア州フィラデルフィアで知識人12人を指導し、アメリカで最初のユニテリアン教会を創設[2]。1818年、ウィリアム・チャニング英語版ら牧師は長老派教会会衆派教会から分派し、ボルチモア第一独立教会(the First Independent Church of Baltimore)を設立し、1821年には会誌「UUワールド英語版」の発行が開始された [注釈 1]

アメリカ・ユニテリアン協会は1825年、ブリティッシュ・アンド・フォーリン・ユニテリアン協会英語版の設立日同日に設立された。

会衆派教会と東部マサチューセッツ州で著名人の支持を得た一方、1826年には、会衆派教会のボストン・ハノーヴァー教会主任牧師となったライマン・ビーチャー英語版により、正統派による信仰復興運動の第二次大覚醒the Great Awakening)が高揚し、ユニテリアン増大阻止活動が行われた[3][4]

本部であるマサチューセッツ州ボストンボストン第一教会英語版は、ピューリタンの主任牧師であったジョン・ウィルソン(John Wilson)らが1630年に創設したものであるが、こうした19世紀の教会分裂を経て、1833年にユニテリアン教会となった。しかしながら、歴史的・立地的に長くハーバード大学と提携している教会である。

ユニテリアンはキリスト教の大覚醒に反対し、また正統教理も認めなかったため、一般的に歴史的キリスト教会ではこれを異端としている[5]

日本[編集]

日本でユニテリアン主義が一般に紹介されたのは1886年(明治19年)年頃で、翌1887年(明治20年)12月には福澤諭吉司法大臣金子堅太郎らの招聘により、ハーバード大学出身のアーサー・メイ・ナップ牧師が来日し、ユニテリアン・ミッションのための調査活動を開始した[6]慶応義塾大学部には福沢諭吉によって、ナップの母校の3名が教授として招聘された。

彼らはユニテリアンを一教派ではなく、一つの精神運動としている。

1889年、ナップは宣教師クレイ・マコーレーと共に再来日した。徳川義礼はナップを金銭的に援助し、マコーレーはナップの後継者として協会のミッションを組織化した。1890年に「ゆにてりあん」を創刊。1891年に東京自由神学校を設立した[7]

1894年、本部として、幕末の江戸薩摩藩邸の焼討事件の跡地に「唯一館」(ユニテリアン・ホール)が建設され[注釈 2]、布教活動が開始された。「統一教会」、「統一教会神学校」が存在し、しばしばキリスト教青年会同盟と対立した[8]

哲学者杉浦貞二郎によれば、統一教会や日本基督教会など17の団体がユニテリアン主義者を擁している[9]

人物[編集]

脚注[編集]

注釈
  1. ^ なお、当時の日本では、国本社など右翼国粋主義団体の会誌の発行が増加していた。
  2. ^ イギリスの建築家ジョサイア・コンドルの設計であった。
出典
  1. ^ アメリカの会衆制英語版
  2. ^ The First Unitarian Church of Philadelphia.
  3. ^ ウォーカー(1986年)、211頁
  4. ^ 信仰復興運動』 - コトバンク
  5. ^ E・E・ケアンズ 1994.
  6. ^ 友愛労働歴史館「ユニテリアン・ミッションのスタートから130年、明治22年10月!」。2022年10月30日閲覧。
  7. ^ 高橋(2003年)132-133頁
  8. ^ 岡田哲藏「統一敎會と靑年會同盟の問題」、〈日本基督教青年会同盟「開拓者8巻8号」〉。1913年。
  9. ^ オダミツオ「出版・読書メモランダム」 (2017年). “古本夜話667 杉浦貞二郎と「基督教各派源流」”. hatenablog. 2021年9月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月22日閲覧。

参考文献[編集]

  • E・E・ケアンズ『基督教全史』聖書図書刊行会、1994年。ISBN 4791200403https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I090259987-00 
  • 高橋昌郎『明治のキリスト教』吉川弘文館、2003年
  • ウィリストン・ウォーカー『近・現代のキリスト教』ヨルダン社、1986年

関連項目[編集]

外部リンク[編集]