アサクサキングス

アサクサキングス
2007年5月27日 東京競馬場
欧字表記 Asakusa Kings
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2004年3月23日
登録日 2006年5月18日
抹消日 2011年7月1日[1]
ホワイトマズル
クルーピアスター
母の父 サンデーサイレンス
生国 日本の旗 日本北海道千歳市
生産者 社台ファーム
馬主 田原源一郎
→田原慶子
調教師 大久保龍志栗東
調教助手 寺島良
競走成績
タイトル JRA賞最優秀3歳牡馬(2007年)
生涯成績 23戦6勝
獲得賞金 5億1255万5000円
WTRR
WTR
L115 - E115 / 2007年[2]
I115 - E115 / 2008年[3]
L115 - E115 / 2009年[4]
勝ち鞍
GI 菊花賞 2007年
GII 京都記念 2009年
GII 阪神大賞典 2009年
GIII きさらぎ賞 2007年
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アサクサキングス(欧字名:Asakusa Kings2004年3月23日 - )は、日本競走馬種牡馬。主な勝ち鞍は2007年菊花賞きさらぎ賞2009年京都記念阪神大賞典

馬名の意味は、冠名+国王、王。

戦績[編集]

2006年10月、東京競馬場で競走馬デビュー、この年3戦2勝という成績を残し、翌2007年にはきさらぎ賞を逃げ切り勝ちで重賞初制覇。この勝利により賞金的に春のクラシックへの出走を確定させたことからアサクサキングスはトライアルを使わずそのまま本番へと向かう。

迎えた日本ダービーでは皐月賞NHKマイルカップともに敗退という結果を受け14番人気と評価を落としていたが、ヴィクトリーが少し出遅れたこともありスムーズに先頭に立つとそのまま直線に入り、最後はウオッカに交わされながらも2着に入った。

秋に入り菊花賞へと駒を進めた同馬はダービー・神戸新聞杯の内容を買われ[5]4番人気と支持を集め出走。先頭集団の様子をうかがう形で5番手あたりにつけると、直線に向いてからは粘るホクトスルタンを交わし、後ろから追い込んでくるアルナスラインとの競り合いを制し、GIタイトルを獲得。この勝利のほか日本ダービー2着という実績、また同年のNHKマイルカップと日本ダービーは牝馬が優勝したことから、JRA賞最優秀3歳牡馬に選出されている。

2008年古馬となったアサクサキングスは春秋天皇賞など中長距離GI5戦を含め6戦に出走。天皇賞(春)では1番人気になるなどGI戦線を賑わせたものの未勝利という結果に終わる。また宝塚記念では、最後の直線で左右にふらついたことからインティライミメイショウサムソンに不利を与えてしまい、メイショウサムソンに騎乗していた武豊がレース後怒りをあらわにする[6]という後味の悪い一幕があった。

菊花賞以降未勝利が続くアサクサキングスであったが2009年初戦となった京都記念では直線サクラメガワンダーとの叩き合いを制し優勝、続く阪神大賞典でも雨で馬場が渋る中、最後は内から伸びたヒカルカザブエとの叩き合いを制し連勝。前年秋は関東圏への輸送を考慮し控えめにされた調教[7]が結果として裏目に出た同馬であったが、入念に仕上げられた今春は重賞連勝と結果を残しGI馬復活をアピール、次走天皇賞春の結果次第では凱旋門賞への出走も視野に入れられる[8]ことになった。

しかし、その天皇賞では1番人気に応えられず9着敗退。これを受け海外遠征は白紙となり、国内路線に専念するも以後は精彩を欠く内容が続いた。後に管理調教師である大久保は天皇賞以降、同馬が不振に陥ったのは「重馬場で行われた2009年阪神大賞典の反動という感じがする」と見解を述べている[9]

アサクサキングスは2010年以降も現役を続けたが、怪我のためほとんどレースに出ることはなく、2011年の宝塚記念16着を最後に現役を引退[10][11]。引退後は北海道日高町のブリーダーズスタリオンステーションで種牡馬として2016年まで繋養され、種牡馬引退後は故郷の社台ファームで乗馬となり現在は福岡馬事公苑にいる。[12]

主な産駒[編集]

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名


オッズ
(人気)
着順 騎手
距離(馬場) タイム
3F
着差 勝ち馬/(2着馬)
2006. 10. 15 東京 2歳新馬 12 5 5 4.4 (3人) 1着 四位洋文 55 芝1600m(良) 1:38.5(34.2) -0.3 (モハチビスティー)
11. 4 東京 百日草特別 500万下 8 8 8 2.4 (1人) 1着 横山典弘 55 芝1800m(良) 1:47.5(34.5) -0.1 サンツェッペリン
12. 23 阪神 ラジオNIKKEI杯2歳S GIII 11 4 4 8.0 (4人) 5着 四位洋文 55 芝2000m(良) 2:02.5(35.1) 0.4 フサイチホウオー
2007. 2. 11 京都 きさらぎ賞 GIII 8 7 7 9.1 (3人) 1着 武幸四郎 56 芝1800m(良) 1:48.8(35.0) -0.3 ナムラマース
4. 15 中山 皐月賞 GI 18 6 12 12.0 (6人) 7着 武幸四郎 57 芝2000m(良) 2:00.4(35.6) 0.5 ヴィクトリー
5. 6 東京 NHKマイルC GI 18 1 1 6.8 (3人) 11着 武幸四郎 57 芝1600m(稍) 1:35.4(36.5) 1.1 ピンクカメオ
5. 27 東京 東京優駿 GI 18 8 16 84.5 (14人) 2着 福永祐一 57 芝2400m(良) 2:25.0(34.9) 0.5 ウオッカ
6. 24 阪神 宝塚記念 GI 18 7 15 55.5 (11人) 15着 松岡正海 53 芝2200m(稍) 2:17.3(41.4) 4.9 アドマイヤムーン
9. 23 阪神 神戸新聞杯 GII 15 7 13 18.2 (5人) 2着 四位洋文 56 芝2400m(良) 2:24.8(35.4) 0.1 ドリームジャーニー
10. 21 京都 菊花賞 GI 18 5 10 8.4 (4人) 1着 四位洋文 57 芝3000m(良) 3:05.1(35.8) 0.0 アルナスライン
2008. 4. 6 阪神 大阪杯 GII 11 6 6 12.4 (4人) 3着 四位洋文 59 芝2000m(良) 1:58.9(34.9) 0.2 ダイワスカーレット
5. 4 京都 天皇賞 (春) GI 14 8 13 3.6 (1人) 3着 四位洋文 58 芝3200m(良) 3:15.5(35.5) 0.4 アドマイヤジュピタ
6. 29 阪神 宝塚記念 GI 14 7 11 8.7 (4人) 5着 四位洋文 58 芝2200m(重) 2:15.7(37.5) 0.4 エイシンデピュティ
11. 2 東京 天皇賞(秋) GI 17 1 1 21.2 (6人) 8着 藤岡佑介 58 芝2000m(良) 1:57.7(35.0) 0.5 ウオッカ
11. 30 東京 ジャパンC GI 17 7 15 12.9 (6人) 8着 C.ルメール 57 芝2400m(良) 2:26.1(34.4) 0.6 スクリーンヒーロー
12. 28 中山 有馬記念 GI 14 7 12 29.5 (9人) 14着 四位洋文 57 芝2500m(良) 2:34.3(39.1) 2.8 ダイワスカーレット
2009. 2. 21 京都 京都記念 GII 12 6 9 8.9 (3人) 1着 四位洋文 58 芝2200m(良) 2:14.6(35.6) 0.0 サクラメガワンダー
3. 22 阪神 阪神大賞典 GII 12 6 7 3.7 (2人) 1着 四位洋文 58 芝3000m(重) 3:13.2(38.3) 0.0 (ヒカルカザブエ)
5. 3 京都 天皇賞(春) GI 18 8 17 3.5 (1人) 9着 四位洋文 58 芝3200m(良) 3:15.3(35.8) 0.9 マイネルキッツ
11. 1 東京 天皇賞(秋) GI 18 3 6 47.5 (11人) 18着 四位洋文 58 芝2000m(良) 1:59.3(34.5) 2.1 カンパニー
11. 29 東京 ジャパンC GI 18 1 1 43.9 (10人) 16着 岩田康誠 57 芝2400m(良) 2:25.5(38.0) 3.1 ウオッカ
2010. 3. 21 阪神 阪神大賞典 GII 14 8 14 7.3 (6人) 4着 岩田康誠 58 芝3000m(良) 3:07.5(37.3) 0.2 トウカイトリック
2011. 6. 26 阪神 宝塚記念 GI 16 3 6 232.9 (15人) 16着 浜中俊 58 芝2200m(良) 2:14.4(39.0) 4.3 アーネストリー

血統表[編集]

アサクサキングス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 リファール系
[§ 2]

*ホワイトマズル
White Muzzle
1990 鹿毛
父の父
*ダンシングブレーヴ
Dancing Brave
1983 鹿毛
Lyphard Northern Dancer
Goofed
Navajo Princess Drone
Olmec
父の母
Fair of the Furze
1982 鹿毛
Ela-Mana-Mou *ピットカーン
Rose Bertin
Autocratic Tyrant
Flight Table

クルーピアスター
1996 栗毛
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
母の母
*クルーピアレディー
Croupier Lady
1983 栗毛
What Luck Bold Ruler
Irish Jay
Question d'Argent Tentam
Cold Reply
母系(F-No.) Reply系(FN:4-g) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 4×5=9.38%、Bold Ruler 5×4=9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ JBISサーチ アサクサキングス 5代血統表2017年8月31日閲覧。
  2. ^ netkeiba.com アサクサキングス 5代血統表2017年8月31日閲覧。
  3. ^ [13]JBISサーチ アサクサキングス 5代血統表2017年8月31日閲覧。
  4. ^ netkeiba.com アサクサキングス 5代血統表2017年8月31日閲覧。

脚注[編集]

  1. ^ アサクサキングスが引退、種牡馬へ”. ラジオNIKKEI. 2022年5月14日閲覧。
  2. ^ The 2007 World Thouroughbred Racehorse Rankings”. IFHA. 2021年9月30日閲覧。
  3. ^ The 2008 World Thouroughbred Rankings”. IFHA. 2021年9月30日閲覧。
  4. ^ The 2009 World Thouroughbred Rankings”. IFHA. 2021年9月30日閲覧。
  5. ^ 2007年9月22日競馬ブック
  6. ^ 競馬Lab 平林雅芳コラム
  7. ^ 【天皇賞・春】キングス、悲願の盾獲りだ
  8. ^ 天皇賞・春追い切り速報
  9. ^ 2010年3月21日競馬ブック
  10. ^ アサクサキングス種牡馬入り、1日日高へ”. 日刊スポーツ. 2011年6月29日閲覧。
  11. ^ アサクサキングス号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2011年6月30日). 2011年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年6月30日閲覧。
  12. ^ アサクサキングスが移動競走馬のふるさと案内所、2016年10月17日閲覧
  13. ^ 平出貴昭 (2014年9月17日). “『覚えておきたい日本の牝系100』収録の全牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2019年4月9日閲覧。

外部リンク[編集]