びわこ大博覧会

びわこ大博覧会(びわこだいはくらんかい : BIWAKO FAIR '68)は、1968年に滋賀県大津市で開催された地方博覧会

概要[編集]

大津市制70周年・滋賀県政100周年の記念行事として琵琶湖や滋賀県の未来像を捉えるべく開催[1]、また2年後に控えた日本万国博覧会への序曲と位置づけられていた[2]。会場にはびわこ館(テーマ館、のちに市立科学館)、未来館などが並び、会期中の入場者は98万5000人を記録した[3]。実施計画の策定は奈良本辰也を委員長に会田雄次赤井達郎上田篤梅原猛依田義賢、米田豊昭(地域計画建築研究所所長)、綿貫敏夫(千葉大学教授)らにより検討された[2]

  • 会場:滋賀県大津市におの浜埋立地(総面積33万平米、会場面積16.5万平米[1]
  • 会期:1968年9月20日 - 11月10日
  • 主催:滋賀県、大津市、滋賀県農業協同組合中央会、滋賀県商工会議所連合会[4]
  • 投資額:約5億5千万円[4]
  • 来場者数:約98万5000人(有料入場者数:84万5千人 目標有料入場者数100万人)[4]
  • テーマ:「湖と文化の多面的追求」「明日の滋賀県と大津市のビジョン」
  • 協賛歌:三波春夫「びわこ博音頭 花のびわ湖」(作詞:萩原四朗 作曲:上村張夫 編曲:久慈ひろし)

主な施設[編集]

事務局運営パビリオン
  • テーマ館「びわこ館」(3,038平米)[5] - 2階に大津京から現代までの滋賀県の歴史や30年後の琵琶湖・滋賀県・大津市の大ジオラマ、3階に西教寺薬師如来をはじめとした重要文化財を含む87体の仏像を展示[2]
  • 世界の湖館(660平米)[5] - 国外21・国内8湖の資料を展示し琵琶湖のあるべき姿を考える[2]
  • 未来館(450平米)[5] - 湖底都市・住宅・牧場など未来への挑戦を紹介する[2]
  • おりがみ動物園(330平米) - 動力を組み込んだ動物折り紙を音楽に乗せて稼働させる[2]
  • 水の神秘館(660平米) - 水の神秘性と科学性を雨・氷・雪の三変態と音楽・照明の演出で表現する[2]
その他パビリオン
  • 万博館[2]
  • 交通科学館[2]
  • 電力電波館[2]
  • 生活科学館[2]
  • 女性館[2]
  • 観光物産館[2]
  • タバコ館[2]
  • 農林水産館[2]
  • サーキノ館 - 西日本では初公開となる全円周映画を上映する[2]
その他施設
  • 祭典のひろば - 県内外の郷土芸能やタレントによるステージ等を開催[2]
  • 希望のマイハウス
  • 甲賀忍者屋敷 - 甲賀郡から移築した築300年の家屋に吊り天井などの忍びの仕掛けを施した[2]びわ湖タワーの忍者屋敷にて入場者に配布された巻物風の解説書によると、当館はびわこ大博覧会で使用されたのちにびわ湖タワーに移設されたとされる。これはびわ湖タワーの閉園まで使用された。
  • 想い出横丁 - 明治100年を偲ぶ展示[2]
  • 琵琶湖ミニチュア - 600分の1サイズの琵琶湖のミニチュアとともに琵琶湖の水を注いだ幅6m・深さ1.2m・全長1000m・橋梁9箇所の水路「虹の運河」を設置し12人乗りモーターボート50隻を運航し人間と水のつながりを体験させる[2]
  • みやびの庭[2]
  • スペースジャングル
  • サイケロードゴーカート
  • レストハウス

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 座談会 びわこ博にかける夢 - ひろば 1967年10月号(近畿建築士会協議会)
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u びわこ博事務局「びわこ博」 - ひろば1968年8月号(近畿建築士会協議会)
  3. ^ びわこ大博覧会 Archived 2015年1月12日, at the Wayback Machine. - 大津市歴史博物館
  4. ^ a b c 39「びわこ博」開催 - 新近江史を歩く 近代編(京都新聞社 1985年)
  5. ^ a b c レファレンス事例データベース びわこ大博覧会というものが開かれたことがあったそうですが、その時期と場所などを知りたい。 - 滋賀県立図書館