つぐない (映画)

つぐない
Atonement
監督 ジョー・ライト
脚本 クリストファー・ハンプトン
原作 イアン・マキューアン
贖罪
製作 ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
ポール・ウェブスター
製作総指揮 ライザ・チェイシン
リチャード・エアー
ロバート・フォックス
デブラ・ヘイワード
出演者 ジェームズ・マカヴォイ
キーラ・ナイトレイ
音楽 ダリオ・マリアネッリ
撮影 シェイマス・マクガーヴェイ
編集 ポール・トーシル
製作会社 ユニバーサル・ピクチャーズ
スタジオカナル
レラティビティ・メディア
ワーキング・タイトル・フィルムズ
配給 イギリスの旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
アメリカ合衆国の旗 フォーカス・フィーチャーズ
日本の旗 東宝東和
公開 イギリスの旗 2007年9月7日
アメリカ合衆国の旗 2007年12月7日
日本の旗 2008年4月12日
上映時間 123分
製作国 イギリスの旗 イギリス
フランスの旗 フランス
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $35,000,000
興行収入 $129,266,061[1]
テンプレートを表示

つぐない』(原題: Atonement)は、2007年イギリスフランスアメリカの映画。

概要[編集]

イアン・マキューアンの『贖罪』を、2005年公開の『プライドと偏見』のスタッフ・キャストで映画化した作品。第64回ヴェネツィア国際映画祭でオープニング作品として上映された。

第65回ゴールデングローブ賞作品賞(ドラマ部門)と第61回英国アカデミー賞作品賞受賞。第80回アカデミー賞では作品賞を始めとする7部門にノミネートされ、作曲賞を受賞した。

なお、米国オリジナル公開版は130分でありフォーカス・フィーチャーズの配給権が置かれたが、日本公開版は7分の短縮とカットを用いた親会社ユニバーサルによる修正版である。 

あらすじ[編集]

タリス邸ロケ地

1935年のイングランド。幼なじみでケンブリッジ大学の同窓生でもある官僚の娘:セシーリアと使用人の息子:ロビーは、身分の壁を越えて愛し合っている。セシーリアの妹:ブライオニーは、小説家を夢見る13歳の多感な少女。彼女は、思いを寄せるロビーと姉の噴水での不自然な様子や卑猥な手紙など、大人の恋のやり取りを目撃して強いショックを受ける。姉妹の兄:リーオンが友人のポールを連れて戻って来る。姉妹の従姉妹:ローラは「双子の弟たちに乱暴された」傷のことをブライオニーに相談する。ローラに同情したブライオニーは、ロビーの卑猥な手紙について彼女に話してしまう。

その夜、ブライオニーは姉とロビーの図書室での情事を目撃し、激しい嫌悪感を抱く。三人は何事もなかったかのようにディナーの席につく。同席したポールの顔には「双子にひっかかれた」傷がある。ほどなくローラの弟たちが家出したことが判明し、一同は敷地内を捜索する。その最中、ローラが何者かに強姦される事件が発生し、ブライオニーはその現場を目撃してしまう。そして、ブライオニーは嫌悪感と思い込みからロビーが犯人であると証言し、彼は連行される。屋敷には、ロビーの母の悲痛な叫びがこだまする。

事件から4年後、ロビーは減刑と引き換えに、海外派遣軍兵士としてフランスへ出征する。しかし戦場は過酷であり、やがてロビーは撤退(ダイナモ作戦)のため、二人の仲間とともにダンケルクを目指す。彼の心の支えとなるのは、出征直前にセシーリアと再会し互いの気持ちを確認し合った記憶と、二人で休暇を過ごすという夢である。

事件から5年後、18歳になっていたブライオニーは看護婦として働く一方、少女期の体験を下にした小説を出版社に投稿する。ニュース映画でローラとポールが結婚することを知り、二人の結婚式に出席し、真犯人がポールであることを確信する。そして、ブライオニーはセシーリアを訪ね、休暇でそこにいたロビーにも再会する。二人に謝罪し、真犯人が使用人のロビーではなくポールであると語るも、許してはもらえない。

老境を迎えたブライオニーは小説家として成功するも死病に取りつかれる。最新作の「つぐない」についてテレビ番組のインタビューを受ける。現実のロビーはダンケルクで死に、セシーリアはロンドン大空襲で死んだため、自分は二人に会うこともなかったと語る。自分の行為の償いのために、この小説を書き、ハッピーエンディングを用意したと告白する。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
セシーリア・タリス キーラ・ナイトレイ 弓場沙織
ロビー・ターナー ジェームズ・マカヴォイ 関智一
ブライオニー・タリス(13歳) シアーシャ・ローナン 松元惠
ブライオニー・タリス(18歳) ロモーラ・ガライ 松谷彼哉
ブライオニー・タリス(老年) ヴァネッサ・レッドグレイヴ 翠準子
グレイス・ターナー ブレンダ・ブレッシン 竹口安芸子
リーオン・タリス パトリック・ケネディ英語版 高瀬右光
ポール・マーシャル ベネディクト・カンバーバッチ 加藤亮夫
ローラ・クィンシー ジュノー・テンプル 松久保いほ
インタビュアー アンソニー・ミンゲラ 岩田安生

主な受賞[編集]

サウンド・トラック[編集]

ユニバーサルミュージックより、2008年3月19日発売。『プライドと偏見』と同じくピアニストのジャン=イヴ・ティボーデイギリス室内管弦楽団を起用している。

脚注[編集]

  1. ^ Atonement (2007)” (英語). Box Office Mojo. 2011年4月4日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]