けしの花

地歌
曲名 けしの花
よみ けしのはな
分類 手事物
作歌 後楽園四明居
作曲 松崎検校
三絃の初期調絃 本調子
箏の初期調絃 半雲井調子
構成 前唄-手事-中チラシ-後チラシ-後唄
歌詞 ウィキソース
テンプレートを表示

けしの花(けしのはな、芥子の花)は、手事物地歌である。

概要[編集]

作曲は、文化文政期に京都で活躍した盲人音楽家、菊岡検校である。箏手付は、八重崎検校門下で、松阪春栄の師である松崎検校と伝えられている。歌詞は、後楽園四明居(三井高明の祖父・三井次郎右衛門高英)による。

調弦は、三絃が本調子から二上り、が、半雲井調子から平調子に転ずる。曲の構成は、前唄-手事-中チラシ-後チラシ-後唄となっている。凝った掛け合いに特徴がある。冒頭の「てにとりて」の部分は伴奏がなく唄のみで始まり、それもこの曲の特色となっている。

歌詞[編集]

はかない花に女性をなぞらえて恋心をうたったものである。

てにとりて見ればうるはしけしの花
しほりしほればただならぬ
匂ひ香うばし花びらの
散りし姿はあはれとよ
雨にはもろき風情あり
たれにきがねをなんにもいはず
ぢつとしている奈良人形

関連項目[編集]