お嫁においで

お嫁においで
加山雄三シングル
A面 お嫁においで
B面 アロハ・レイ(さよなら恋人)
リリース
ジャンル 歌謡曲
レーベル 東芝レコード
作詞・作曲 岩谷時子(作詞)
弾厚作(作曲)
加山雄三 シングル 年表
夕陽は赤く/蒼い星くず
(1966年)
お嫁においで
(1966年)
白い浜
(1966年)
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お嫁においで」(およめにおいで)は1966年6月15日に発売された加山雄三の楽曲。作詞:岩谷時子、作曲:弾厚作(加山雄三自身のペンネーム)、編曲:大橋節夫(お嫁においで)、森岡賢一郎(アロハ・レイ)。

2015年9月に加山雄三 feat. PUNPEE名義で、リミックス版「お嫁においで 2015」が配信開始、10月に12inchアナログで発売[1]

映画[編集]

お嫁においで
監督 本多猪四郎
脚本 松山善三
製作 藤本真澄
出演者 加山雄三
沢井桂子
音楽 広瀬健次郎
撮影 宇野晋作
編集 武田うめ
製作会社 東宝[2]
配給 東宝
公開 日本の旗 1966年10月20日[3]
上映時間 84分[2]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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同年10月20日には楽曲を元にした歌謡映画が公開された。製作、配給は東宝カラー東宝スコープ[2]。同時上映は『落語野郎 大馬鹿時代[2]

概要[編集]

加山雄三の同名のヒット曲を元にして製作された歌謡映画である。この頃、ほぼ円谷英二特技監督とのコンビによる一連の特撮映画のみを手がけるようになっていた、本多猪四郎監督による青春映画としても貴重な一作となっている[4]これは藤本真澄に演出を依頼された木下亮監督が辞退した為、藤本はその場で本多に連絡して急遽演出を依頼したという。[要出典]本多のフィルモグラフィーの中でも本作が異彩を放つのは、このピンチヒッターとしての登板であり、本多が本当に撮りたかった題材だったかは不明。[独自研究?] この後木下は監督契約を解除され路頭に迷いそうだったという。 藤本のプロデュースした本多作品はこれ以外に『花嫁三重奏』があり、企画も幾つかある。

加山雄三が恋仲になった女性に横槍(田中邦衛ではなく黒沢年雄)が入るという内容は、「若大将シリーズ」を彷彿させる[4]。ホテルの支配人役の有島一郎が、保の親から保が家出したことを聞かされて、「保が家出を!?…いや、あの、ご子息が家出」と言うシーンなどは、明らかに「若大将シリーズ」の久太郎のパロディである。お婆ちゃん役の飯田蝶子と有島一郎のやり取りもあり、「若大将シリーズ」の観客を意識した場面がちりばめられている。なお、『お嫁においで』をはじめとするヒット曲を加山雄三が劇中で歌い、一見、加山雄三主演映画に見えるが、松山善三の脚本における実質的な主人公は、露木昌子役の沢井桂子となっているのがこの作品のポイントである。

ストーリー[編集]

露木昌子は貧乏長屋に住み都内のホテルのレストランで働くウェイトレス。ある朝、通勤途中にアベックの乗るエンストしていたスポーツカーを押して助けてあげた。その夜、昌子の働くレストランにそのアベックがやって来た。造船所の設計技師である須山保とその妹だった。保は昌子にぞっこんとなり、妹・葉子の後押しでホテルの裏口で昌子を待っていると、昌子の友人の兄でタクシー運転手の野呂が彼女を連れ去っていってしまう。そこで兄思いの葉子は、タクシー会社へ野呂を指名して遠出させ、その間に保が昌子と会うという計画を立てる。その作戦もあやうく失敗しかけるが、葉子のごり押しでなんとか成功する。保は昌子の恋人候補に立候補した。保と高級レストランで食事し、ヨットに乗り楽しむ昌子は幸福感に浸る。やがて保の熱烈なプロポーズを受けるのだが、野暮ったいが実直な野呂にも好意を持っている昌子は悩み苦しむ。野呂は喧嘩で決めようと保に決闘を臨むがこてんぱんにやられ、男らしい保に惚れて身を引く。一方、保の両親は良家の女性との見合い結婚を勧めていたが昌子の存在を知り、ホテルに手を回し昌子を馘首しようとする。怒った保は昌子に会いに行くのだった。自分から会社を辞めてきた昌子と出会った二人は、そのままホテルのレストランに入る。そして昌子は保のプロポーズへの返答をするのだった。

キャスト[編集]

※映画クレジット順

※以下、ノンクレジット出演者

スタッフ[編集]

カバー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ PUNPEEが若大将「お嫁においで」をRemix、MVにcero高城も”. 音楽ナタリー (2015年9月16日). 2015年9月16日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 本多全仕事 2000, p. 124, 「本多猪四郎作品リスト」
  3. ^ 本多全仕事 2000, p. 98, 「本多猪四郎全仕事・一般映画の世界」
  4. ^ a b 小林 1993.

参考文献[編集]

  • 小林淳「追悼 本多猪四郎監督 本多猪四郎監督作品の歩み」『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科』 メカゴジラ編、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日、45-47頁。ISBN 978-4-05-600174-7 
  • 竹内博 編『本多猪四郎全仕事』朝日ソノラマファンタスティックコレクション〉、2000年5月1日。ISBN 4-257-03592-7 

外部リンク[編集]